錦織の故障に関する情報をこの記事に集約します。
新たな情報、未掲載の情報がありましたらコメント欄でお知らせください。
他の記事のコメント欄に貼られたものでも可。ただし、著作権侵害をしているページ(例えば、ほぼ海外英語サイトの内容のパクリであるとか)かどうかには十分注意をお願いします。怪しい場合は、お手数でも一次情報(元の記事)を探してお知らせください。
また、故障の原因や今後の処置、復帰の時期などについても、情報が増えるにつれ考察も可能になると思われ、トライしてみたいと思います。
損傷箇所と損傷の程度
公式発表のメールをいただいた直後、マネージャーのオリバー氏に以下の質問(+α)をぶつけてみました。
- 痛めた腱は、親指側か小指側か。
- 数週間の経過観察の結果、手術に踏み切ることはあり得るのか。
- 日本のファンはこういうときこそ支えていくつもりである。復帰までいくらかかろうが待っているので、圭に激励の言葉を伝えて欲しい。
※ 3つめは私個人ではなく、「日本の多くのファンから」という趣旨で伝えました。
残念ながら答えは、「情報のアップデートを待て」の一言でしたが、質問しても答えが返ってこないことが通常なので、今回は返ってきただけマシです。親指側の腱か小指側の腱かで治るスピードが違うので1つめの質問を投げましたが、それだけにデリケートな問題なので明言を避けたのでしょう。(2つめの質問も同様で答えにくかったのでしょう。3つ目にはぜひ答えて欲しかったところですが、残念ながら言及なし。伝わったかどうかは不明です。)
と、思っていたら、小指側の腱の損傷だというニュースがありましたね。
結論は尺側手根伸筋腱の部分断裂。手首の小指側にある腱で、サーブやバックハンドなど手首の曲げ伸ばしをする時に負担がかかる部位だ。
知り合いの整形外科位に確認したところ、親指側より小指側の方が治りが遅いそうです・・・。
また、裂傷か断裂(完全には切れている)かによっても治りや処置方針は変わってくるそうです。
オリバー氏のメールには「tear」とあり、文字通り受け止めれば「裂傷」であり完全には断裂していません。断裂なら「rapture」を使うと思いますが、tearという単語も使われ方が広いようですので、詳しいことはやはり、数週間後、ギプスを取ってからになるでしょうか。
オリバー氏のメールでは、次の判断をするのは「in next weeks」でしたので「数週間後」でししたが、上記スポニチのリンクでは、「ギプスの期間が4〜6週間」となっています。何か追加で情報を得たのでしょうか。これについても、鵜呑みにはせずまずは参考として捉えておきたいと思います。
故障原因の推測
原因については、個人的見解として聞いて欲しいのですがサーブだと思っています。サーブのフィニッシュの形がかなり、手首を内側に折っており負担がかかりそうに見えます。
バックハンドでも手首を内側に折りますが、バックハンドは左手主導であり右手の負担はそれほどではないのではないでしょうか。
また、錦織のフォアハンドのフォームではラケットが大きく弧を描くので手首を使っているように見えますが、使っているのは主に肘でしょう。フォアハンドの場合、手首は外側に折った状態を解放してまっすぐにするだけで、負担は無いわけではないでしょうが、明確に内側に手首を折っているサーブのフォームよりは負担は小さいのではないかと推察します。
実際、サーブの練習中に故障を発生したことからも、サーブが主要因ではないかというのが私の推論です。
繰り返しますが推論ですし、私は医者でもトレーナーでもないので、鵜呑みには議論のたたき台として上記推論を使ってください。
いずれチームあるいは専門家が原因究明をして対策を打ってくれると思いますが、何らかのフォームの矯正は必須だと思われます。この際、フォームの総チェックで故障を起こしにくく、かつ効率的な打ち方を研究して欲しいと思います。
他に情報が出てくればこの記事に追加するか、大きな情報であれば新しい記事を立てます。
みなさまからも情報提供をよろしくお願いします。
手首の故障に関する一般的情報
ITF Tennis – SCIENCEANDMEDICINE
診断、ファーストエイド、回復方法、バックハンドについて、再発防止法が解説されています。
故障後の経過の記録
日付等は徐々に埋めていきます。
8月○日 シンシナティの練習中、サービスを打った際に右手首に故障を発症。
8月○日 IMGサイドより故障についての発表あり。
・・・
9月○日 ロビー大橋氏の元でリハビリをしていることが判明。
9月○日 公式アプリの画像で、ギプスが取れたことを確認。
10月○日
ベルギーに渡ったことが判明(クライシュテルシュのアカデミーに滞在)
主治医はDr. Frederik Verstreken。数多くのテニス選手の手首を診察してきたらしい。 禮さんによる詳しい主治医情報
10月17日 ボールを打ち始める(ただし、子供用のオレンジボール)
nakaさん
朗報ありがとうございます!
少しずつでも順調に回復しているようで、嬉しいです。
みけ引用 返信
調べると、Verstreken医師は、かつてクライシュテルスを診ていて、最近ではベンチッチやリバリコバの(二人とも左手首)手術をしていたようです。特にテニスの手首の問題では著名な医者のようです。錦織選手は、マイアミの右手首の故障も含めて、過去Verstreken医師に診てもらっていたのかもしれませんね(単なる推測です)。
錦織選手が手首を故障したのはシンシナティ練習中の8月13日(日曜日)だったので、ほぼ2ヶ月ぶりにラケットを握っているということになりますね。ダンテ・コーチのラジオでのコメントでは、ラケットを握るのは11月だろうということでしたが、予定より少し早いですね。焦らずじっくりリハビリに取り組んで欲しいです。
禮引用 返信
禮さま、nakaさま
色々情報ありがとうございます。ラケット握る錦織選手の姿は感無量ですね。
焦らず、騒がず来シーズンの復帰を待ちたいと思います。1月でも、2月でも、「もう大丈夫!」な時まで待ちます。
ROM引用 返信
みなさま
いろいろな情報をありがとうございます。
錦織選手、ついにボールを打ち始めたのですね!!
とてもゆっくりですが、急がずにじっくりと「100%」にしていってほしいです。
腰をすえて待ってますから。
ちょう引用 返信
今晩は。
禮さま、nakaさま
錦織選手情報有難うございます。こわごわながらもラケットを振る錦織選手にやっと会えて、本当に嬉しい限りです。
チャン・コーチが、これで100%と背中を押すその日が来るまで、いつまでも待つ所存でございます。
ところでnakaさま
ラケット動画、スコットランドのテニス・クラブが呟いているんですね。一瞬、錦織選手はスコットランドに移動したのかと思いましたが、多分そちらのクラブのジュニア達が、クライシュテルズ・アカデミーで合宿しているのかな。そして偶然錦織選手がリハビリしていたと。
そりゃジュニアたち、ビックリ&気分がアゲアゲMAXにもなりますね~(笑)
NORICHAN引用 返信
naka さん、
錦織選手のラケット動画のご紹介ありがとうございます。
「ああ、やっとここまで来た」という思いで
涙が出そう・・。
ボールを打つ姿が見られてうれしいです。
風引用 返信
皆さん、錦織選手情報ありがとうございます!!!
8月に怪我をしてから2ヵ月と少しなのに、もう半年ぐらい経ったかのように思えます。
いよいよボールを打ち始めたのですね。
矛盾することを願うようですが……あせらず、無理せず、でも精一杯がんばってリハビリに集中して、一日も早く試合で躍動する姿を見せてほしいです。
だいあん引用 返信
nakaさん
動画ありがとうございます。ふわっと優しーくラケットを振っていますね。
禮さん
筆不精のうえに手首のけがのせいか、発信される情報が超少ない中で奮闘して頂きありがとうございます。
ベルギーに手首の世界的名医がいらっしゃるとはビックリ。スポーツ医学ならアメリカというイメージがありましたので。
でも、さすがお医者さんの腕が良いのか、錦織選手の回復力が人並み以上なのか、予定より早いペースでリハビリが進んでいるようですね。嬉しいです。
おけい引用 返信
ベルギー東部の小都市ブレーの郊外にあるキム・クライシュテルス・アカデミー(Kim Clijsters Academy (KCA))でリハビリ中の錦織選手の現在の主治医のまとめ
%ーーー
Dr. Frederik Verstreken (M.D., Doctor of Medicine)、プロフィール
専門:手と手首の病理学、スポーツ傷病、デュプイトラン病、神経障害、3D矯正骨切り術
アントワープにある整形外科病院、アントワープ整形外科センター(Orthopedisch Centrum Antwerpen (OCA))の手首の専門家。
臨床研究医(だと思います)。論文をほぼCorresponding Authorとして出している。
論文のアカデミック所属は、1999年以来アントワープのMonica病院とアントワープ大学病院。
最近ではベンチッチやリバリコバの左手首の手術を(たぶん)OCAで施術(Verstreken医師のツイッターでベンチッチのメッセージをリツイートしてたりします)。
OCAは今週のアントワープ・トーナメントをサポート。
%ーーー
Dr. Sam Verse (D.O., Doctor of Osteopathic Medicine)、プロフィール
専門:オステオパシー・トレーニング
キム・クライシュテルス・アカデミーにあるグループ・サム(Groep SAM)代表(?)
%ーーー
小生は、ケガをしたのがシンシナティだったので、このブログ記事で8月21日にコメントした、アメリカの整形外科医、Dr. David Dines (ATPツアー・メディカル・ディレクター、NYC HSS病院、整形外科権威)、とかDr. Christopher R. Sforzo(Nick Bollettieri Tennis Academy in Bradenton, Florida特別顧問)とかのアメリカの専門医で治療を受けてるのかとてっきり思い込んでました。たぶんコアな錦織ファンはベルギーと聞いただけで、Verstreken医師やKCAのリハビリ・センターを思い浮かべたのだと思いますが。小生は数日前にKCAのサイトを見て、トレーニング室やオステオパシー施術室(壁にテニスのスタジアムの写真があるやつ)がKeiアプリとかに出てくるのと全く同じやん(笑)とうことに気がついて確信しました。
禮引用 返信
ベンチッチ選手と云へば、左手首の手術5ヶ月後の先月9月末のサンペテルスブルクのNevaカップ(ITFイベント)で復活の優勝を遂げましたが、年末のニュー・シーズン(というのか?)ホフマン・カップのグループBで、12月30日に大坂&杉田(日本)組がベンチッチ&フェデラー(スイス)組と対戦する予定です。大坂選手は、ベンチッチが今年の春にVerstreken医師により左手首の手術を受けた後に、メッセージを送っていたようです。二人とも1997年生まれの20歳なので仲が良いのかも知れません。杉田vsフェデラーも含めて、ホフマン・カップでの対戦が楽しみですね。錦織選手と直接関係ない話でスミマセン。
禮引用 返信
すみません、オステオパシストの名前が切れてましたが、正しくは、
Dr. Sam Verslegers (D.O., Doctor of Osteopathic Medicine)
です。
禮引用 返信
日刊スポーツの吉松記者によるドトーの錦織選手関係記事。
主な点は、
◯ 錦織選手のケガは、尺側手根伸筋腱は下層腱鞘(文字通り「さや」、腱は筋肉と骨を繋ぐ)で覆われて尺骨上の定位置に押さえられているが、それが緩んだ状態(IMGによると切れていない)で、腱が定位置からずれて脱臼。
◯ 復帰時期については、本人は、(特殊なケースなので)医者から今は考えるべきではないと。1月は急な気もする。ただ、全く焦ってはいない。再発したら手術しかないが、不安はテニスをしているとたまにある。
禮引用 返信
禮さま
同じ記事を別のところ(NYオープン)に貼ってしまいました。気付いた時には10分以上経過してしまっていたので、お許しくださいませm(_ _)m。
何はともあれ、ドクターとトレーナーのOKサインが出るのを待つだけですね。
ROM引用 返信
いえいえ。取材が11月某日とあるので、リハビリはまだまだ長いと感じています。先日ブリスベーンのエントリーが出て、陣営が出場OKの判断をしたと楽観的に捉える人もいましたが、小生は(とりあへずエントリーしただけと)消極的に捉えてました。発言をみてもやっぱり1月はまだ早いかもと本人も思っているようですね。再発が怖いので(万が一手術となると、復帰が1−2年のタイムスケールになってしまう)、じっくり治して欲しいです。
禮引用 返信
日刊スポーツのサイトで一覧を見ると本日付で錦織選手関連合計6つの記事がアップされています。吉松さんに感謝です。
ROM引用 返信
上のリンクは流れていくので(日刊スポーツのWEBサイトについに「テニス」タブが出来た!?)、個別の主要記事を貼っておくと、
◯ 錦織圭受傷後の経過
◯ 錦織圭のケガ 尺側手根伸筋腱の脱臼と裂傷とは?
◯ 錦織圭「元気です!」米の拠点で懸命のリハビリ <錦織圭インタビュー>
◯ 錦織圭初めて語った故障後の戦い <錦織圭インタビュー>
禮引用 返信
禮さま
リンクありがとうございます。日刊スポーツの記事を全部読むとベルギーに行った理由とか怪我の詳しい状況、そして現段階の状況など色々な疑問が解けました。私もずっと1月復帰は難しいと思っていましたし、ブリスベン復帰?の記事が出ても楽観視はしていませんでした。
ドクターとトレーナーのOKサインもそんなに簡単に出ないと思っています。OKサインが出るのが2月でも3月でも(あるいはそれ以降でも)、ファンも焦らず待つことが大事。
ROM引用 返信
日刊の情報ありがとうございます。記念に日刊スポーツを買って来ましたが、1ページにカラー写真入りでいろいろな記事が載せてありました。
私も皆さんと気持ちは同じ、再発しないよう万全の状態になってから復帰して欲しいですね。それまで気長に待ちたいです。
こちらは今朝NHKで放送されたものですが、内容は日刊スポーツとほぼ同じです。
もしかしたら練習再開に合わせて、IMGでメディア取材デーが設けられたのかもしれません。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171124/k10011233691000.html
みけ引用 返信
今後の(テニスの)手首のケガの治療の参考のためですが、記事中に「錦織の所属事務所IMGは、数十人の医者に連絡。日大医学部の医師を含む5人に絞り、意見を聞いた」とあるのは、日本大学病院・整形外科・手外科班のことですかね。最終的にはキム・クライシュテルス・アカデミー(KCA)でDr. Frederik Verstrekenの治療を受けたのですが。
禮引用 返信
本人が焦ってないことが一番良かった。
しっかりリハビリして、しっかり治してから戻ってくればOK.
ツアーから離れてる間にしかできないことをして、
戻ってきたら「やっぱり錦織強い!」と思わせてほしいです。
本人の冷静なコメントを見て、逆に楽しみになってきました。
yuri引用 返信
禮さん,
いつも、そして今回も情報をありがとうございます。
記事だけでなく映像もあり元気もらいました。
本人の口から色々語られていて今までのモヤモヤが晴れたし、何よりも錦織選手の明るい表情と、「簡単ではないがトップに戻れると思っている。自信はある。」という力強い言葉が聞けてホッとしています。
でもまだまだ回復途上、もう暫くじっと我慢の子ですね。
おけい引用 返信
IGMでの練習の動画みてても、とても1月の復帰は無理た思ってたのですが、やっぱり、無理ですよね
慎重にやってほしいですね
今度やって手術なんて事になったら、年齢的にトップで戦うのは、きついので慎重に今できることを頑張ってほしいてす
来年28歳だから(ヾノ・∀・`)再発したら、復帰は30歳くらい
実際、よくここまで、肘の故障以外は大きな故障もなく世界のトップでよく戦ってたと思いますよ
とっくに故障で潰れててもおかしくない
実際、才能溢れる選手でも故障で陽の目をみず去って行く選手はたくさんいますから、実際あの身体でよくやってます
けんじ引用 返信
うーむ…。日清の記者会見では1月復帰が目標と語ってる。吉松さんのインタビューの時より状態が良くなった?それともスポンサーの手前?
https://news.biglobe.ne.jp/sports/1124/spn_171124_0802043022.html
合わせて綿貫陽介選手が日清と所属契約したそうです。
ROM引用 返信
復活は3月くらいでいいのではと思ってます。
なんなら全仏あたりでも。
とにかくしっかり治してほしいです。
明日は有明にきますね!
ぼうず引用 返信
復習すると、脱臼である可能性は指摘内田暁 氏の記事でなどで指摘されてました(Yahooの記事はなぜか既に削除されている。。。)。8月に調べたように、
◯ 尺側の腱(tendon)の問題は、最も普通にはextensor carpi ulnaris (ECU)(伸筋extensor、手根carpus、尺骨ulna)を巻き込む。
◯ 腱の損傷は、腱鞘炎(tendonitis)または腱の亜脱臼(subluxation)の場合がある。
◯ 腱の亜脱臼もしくは断裂は、手首で腱が鞘(トンネル)を通る場所で破裂があった場合に起こる。
◯ ECU腱の問題なら通常復帰まで2−4週間、亜脱臼なら3−6週間固定した後トレーニングして穏やかに復帰。症状が続くなら、スタビライズするため手術して3ヶ月後に復帰。ECU断裂なら外科的な修復が必要で、4−6ヶ月後に復帰。
と治療経過が一致していますね。
禮引用 返信
9月の日刊スポーツ記事(吉松記者)では、「また、手のひらを床に対して直角にし、前腕で手のひらを上に向ける動きが「回外」、下に向けるのが「回内」と言われ、テニスのサーブやフォアは、主に「回外」、「回内」、「尺屈」、「橈屈」の4つの組み合わせの動きで成り立っている。サーブは、前腕が回内から回外へ、手首は尺屈の動きで、フォアは回外から回内、橈屈の動きだ。錦織がサーブの時に受傷したというのは、尺屈の動きで、ゆえに尺側手根伸筋腱を痛めたということになる。別府委員長は「テニス選手の手首や腕の動きは、非常に無理がかかっている。サーブとフォアは逆の動きで、オーバーユースになると、耐えられなくなり、けがにつながる。いわゆる金属疲労のようなもの」という」とありました。
禮引用 返信
尺側手根伸筋腱脱臼(dislocation/subluxation of the extensor carpi ulnaris (ECU) tendon)は、一般にはレアな事例のようですが、強い手首の回転を伴うスポーツのアスリートにはよく見られる事例との論文もあります。「尺側手根伸筋腱脱臼は、前腕回外・尺屈で力を入れた際、尺側手根伸筋腱が収縮し脱臼する場合や、前腕回内を強制されて、生じる場合などがあります」と説明するサイトもあります。サーヴ、フォアハンド(またはバックハンド)のどの場面(回内、回外?)で痛めたのかが知りたいですね。
禮引用 返信
禮さま
情報ありがとうございます。
長期欠場の原因と思われる練習中のアクシデントで「音がした」という旨のコメントがあったので、その時に脱臼したのかもしれませんね。勿論それまでの蓄積もあったとは思いますが。
関節の方で良く言われるのは「脱臼は癖になる」ですが腱の方はどうなのでしょうか?
ブリスベン復帰は個人的にはかなり疑問を持っていましたし、NY250で御の字だと思いますので気長に待とうと思います。
ゆうた引用 返信
尺側手根伸筋(ECU)腱(tendon)脱臼(dislocation/subluxation)の治療については、詳しくは、上で再リンクした8月に紹介した記事(Dr. Christopher R. Sforzo)に、
◯ 尺側手根伸筋腱脱臼の初期治療は、3−6週間の安静、添え木、ラップ、または積極的な固定。
◯ それから、体力回復、機敏さ、運動範囲、固有受容感覚(目を閉じていても、自分の手や足の位置と、それを動かしていることが分かる感覚)、それからスタミナを中心としたプログラムによる緩やかなプレーへの復帰。
◯ (痛みの)症状が続くようなら、外科手術による尺側手根伸筋固定が必要になる場合がある。3ヶ月後にプレー復帰。
◯ 尺側手根伸筋断裂なら外科的な修復が必要で、保護期間を経て、4−6ヶ月後に復帰。
とあります。
小生も、上に書いたように、ブリスベーンはとりあへずエントリーしただけだと思います。ブリスベン(シドニー)に出ないなら、AOにいきなり出場するオプションはたぶんないと思います。日本のジャーナリストのインタビューは11月上旬で、それから普通のボールを打ち始めたので、ブリスベンOKという希望的観測もありますが、たった2−3週間で状況が劇的に変わるわけではないので、慎重に出場のタイミングを見極めてほしいです。選手としては、再発・悪化による手術は絶対に避けたいのが本音だと思います。
禮引用 返信
錦織選手の今日のドリーム・テニス後の記者会見が報告(東京スポーツ、日刊スポーツ吉松記者ツイッター)されていますが、まとめると、
◯ 先週から通常球を打ち始めたが、まだ5割、6割ぐらいで思い切りはまだ打てない。
◯ ラケットもまだ軽いのを使っていて、たまに自分の重さのラケット(約330g?)を持ってみると凄く重く感じる。
◯ 一番怖いのは痛めたサーブ。まだスピン・サーブを打つのがむちゃくちゃ怖い。それを何回もやって、怖さを取っていかないといけない。
◯ 今回、手首のケガをして、なるべく負担がかからないようにしないといけない。それはトレーニングであったり、テニスのフォーム改善であったり、道具の見直しだったり、たくさんのことを今回(この12月に)、しないといけないなと思っている。
◯ そういった意味では復帰をそう簡単にすることはできないので、それなりの時間はもしかしたらかかるかもしれない。
◯ 怖さに負けないように、痛さのメンタルでバリアを作ってしまわないように心がけている。
なので、多分スピン・サーブを打った時に、手首の回外または回内(+尺屈+橈屈?)運動により、尺側手根伸筋腱を痛めたようですね。
以前紹介しましたが、同じく手首をケガしたデル・ポトロに関するNYT記事では、デル・ポトロの手術を担当したDr. Richard Bergerは、「実際になくても痛みが戻ってくるのではないかという不安。ミスヒットやオーバーヒットしたら、また同じケガをするのではないかという恐怖心。彼はこれら向き合わなければならなかった」と。錦織選手も全く同じだと思います。
禮引用 返信
手首の構造については、こちらの図とか、尺側手根伸筋腱(亜)脱臼の手術について解説している記事にある図がわかり易いかと思います。尺側手根伸筋腱(Extensor Carpi Ulnaris (ECU) tendon)は、手関節の尺側(小指側)にある腱で、尺骨(Ulna)の上の第6背側区画(トンネル)を通っています。その区画の独立したECUのバンド(または鞘、subsheath)が裂傷したり消耗などでゆるんだりすると、尺側手根伸筋腱が定位置からズレて(亜)脱臼が起こる。負荷がかかった回外(supination)運動、尺骨のズレ、穏やかな手のひらの屈曲などにより、クリック音のある痛みを伴う、と解説記事にはあります。いやー、手首の構造って複雑なんですね。どうやって進化したらこうなるんだろう。
禮引用 返信
続きがあるのかどうか知りませんが、これまでの日刊スポーツの吉松記者によるインタビュー。
一問一答1:錦織「手術の言葉出て不安と闘っていた」
一問一答2:錦織「普通に戻れる。そこの不安はない」
一問一答3:錦織「強気になれない部分が試合で出た」
印象に残ったのは、
◯「いつか(大けがが)来るんじゃないかという構えみたいなのは、片隅には毎年あった。だから、やっと来たかっていうところは20%ぐらいはあった」
。。。これは、身につまされました。
◯「Q普通にやれば、普通に戻れるということか。錦織 そうですね。そこはあまりぶれてない。たぶん、そこは何万人の人に言われようが、変わらない」
。。。力強い言葉。
◯「Q今年の成績に手首の影響は。錦織 それは関係ないと思う。悪いタイミングでケガをしたりもあったが、手首は関係ない」
。。。これは意外。春先マイアミで手首を痛めて、影響はRGまで残ったことを本人は以前言っており(もう忘れた?笑)、ショットが伸びず、以前のようにウイナーが取れないFHは、手首の問題が大きいのではないかと、このブログでも多くの人が指摘していたと思いますが。
禮引用 返信
禮さまのご紹介くださる手首の怪我関連の記事はいつも興味深く読んでおります。
ありがとうございます。
私自身、今年の春頃から右手首の調子が悪く、夏にはラケットが振れない程に。
さらに悪いことに、右手が使えないのでサウスポーでプレイしていたら、今後は左肩を痛めてしまいました。
まだまだできるだけ長くテニスをしていたいので、時間とお金もかかりますが、ちゃんと身体の勉強もしながら治療中です。
錦織選手の復帰がきっと励みになるなぁ。
それにしても、実際に本人の口から出た言葉であっても、「あれっ、そうだっけ?」てことありますよね。
どの記事でもそうですが、そのまま捉えるのではなく、少し引いて読むように心掛けてます。
実際のプレイを観るのが一番、とはいえ、どうしてもいろいろと記事を探してしまうわけですが。
mahalo引用 返信
mahaloさま、
コメントありがとうございます。医者ではないので、全てが正確な情報ではないかもしれません。錦織選手本人のコメントに関しては、仰るとおりだと思います。仕事柄、メールなどの限られた情報では誤解を生みやすいのはよく承知しており、それらの情報を割り引いて読まなければならず、するべきは、直接話す、自分の眼で見ることだといつも自戒しています。
日刊スポーツの吉松記者の記事で、『それぞれの腱は下層腱鞘(けんしょう)という「さや」で覆われており』というのが最初ピンとこなかったのですが、上で紹介した尺側手根伸筋腱(亜)脱臼の手術について解説している記事にある図1とみると、「尺側手根伸筋(ECU) subsheath」とあり、sheathは鞘(さや)なので、確かに内部(sub)構造になっていることが分かります。ここが破裂してPOP音がして、ECUが(亜)脱臼した。また、図2をみるとECU subsheathはガーゼみたいになっており、以前ダンテ・コーチのインタビューでgasaという単語が出てきて、だいあん様に調べていただいて、「gasaは英語でいうgauzeで、ガーゼ状のfibrous tissue(繊維組織)を意味し、おそらくtendon sheath(腱鞘)を指すのではないか」とはこのことだったのか、と思った次第です。
禮引用 返信
禮さん,
いつも情報提供ありがとうございます。
おかげさまで、なぜ腱鞘に鞘(さや)という字が使われているか謎が解けました。腱鞘がトンネル状になっていて、その中を腱が通っている構造が、鞘(さや)に納まっているように見えるから。(ということでいいのかな?)
オリバー氏から団長さんに届いた公式発表のメールに「断裂」ではなく「裂傷」という単語が使われていたのも、今思えば腱の断裂ではなく腱鞘が裂けていたからかなと思っています。
腱のケガといえば断裂ぐらいしか知らなかったし、脱臼は骨が外れるイメージしかなかったので、最初は手首の腱脱臼の意味が分かりませんでしたが、こんなケースもあるんですね。
それにしても、知れば知るほど人体の不思議ですね。まるでロボットのよう。ではなくロボットの方が人体の機能を模倣している。でした。
おけい引用 返信
私が腱鞘炎で辛い時に「ためしてガッテン」で腱鞘炎のことをテーマに放送があり
ました。その映像でまさにトンネルのような鞘の中を腱が通る様子をわかりやすく
説明していたので、禮さんやおけいさんの言葉をイメージできます。手首のように
細くてデリケートな場所での損傷ですから、本当にもうがっちりと鞘が元どおりに
いや、さらに頑丈なものになることを祈ります……。
話が逸れますが、テニス界だけでなく、相撲の世界も、フィギュアの世界も、怪我
人続出です。なぜなんでしょう?残念でたまりませんT_T
人間の身体の進化が、飛躍的な技術の進歩に追いつけないのか………
プロとしての働き方が過剰になっているせいなのか…………
それぞれの競技でこれからの活躍が期待される選手や力士が、健康を損ねることな
く自分の力を発揮できる環境の中で躍動する姿を見せてもらいたいなあ( ̄▽ ̄)
話を戻して……来年のツアーは一体どんな展開になるんでしょう(^ν^)ジョコもマレーもワウリンカも、もちろん錦織選手も戻ってきて、若手も引き続き元気で、フェデラーもナダルも健在で、ベテランメンバーも元気で………なんていう状況は難しいですかね?代わりばんこ?今年活躍した選手はお疲れ気味になるのかな?
誰かの独走状態にはならず、どの大会も誰が勝ち続けるのか分からないということ
になるような気もします。ドロー運も含めて、その時その時ベストな状態にある選
手が勝ち残る^_−☆キラーン⭐️錦織選手にもチャンスは大あり!だからこそ、本当
に完治した状態でスタートして欲しいです。祈ってます!
あけび引用 返信
明けましておめでとうございます。新年早々、錦織選手は全豪オープンをスキップして、代わりにチャレンジャーのニューポート・ビーチ(1/22〜)とダラス(1/29〜)に参戦予定とのことです。試合勘を取り戻すためにも、よい選択かと思います。オリバーさんのステートメント(他に全ステートメントが読めるところがあるかもしれませんが、とりあへずこちら)では、「圭は本当に順調に進歩している。(医療チームの予測どおり)毎週改善しており、我々はそれに満足している。先週はこれまでで一番良く、4日連続で1日に2回練習した。AOに出場するか慎重に検討したが、現段階で5セットマッチに復帰するのは時期尚早と判断した」とのことです。なので、まだ回復途上だとみるべきなのだと思います。ストロークの練習風景をみると、特にFHはまだ全力で打っているようには見えないし、サーヴ(特にスピンサーヴ)の練習が気になるところです。試合勘を取り戻すまでは、復帰してもすぐに勝つことができるとは限らず、気長に観たいと思います。
禮引用 返信