楽天オープン第2日観戦記 その2

第3試合:デルポトロ vs ロジェ=バスラン, 6-4,6-4でロジェ=バスラン

ロジェ=バスランの切れの良いストロークがよく決まった1stセット。しかしそのまま2ndセットも取って勝ってしまうとは思いませんでした・・・。

ロジェ=バスランは189位の選手ですが、そのくらいのランキングの選手でも調子が良ければ、あるいは今回のデルポトロのように相手の調子が悪ければ(のちに体調不良と判明)、トップ選手を食うことができるのがプロテニス界ということですね。

サーブも良く、ストロークのフォームもきれいでスイングスピードが速く、とても189位という低いランクの選手には見えませんでした。

毎試合はこのような試合ができないからこのランキングということなのでしょうが、今後注目してみたい選手です。

デルポトロは体調不良を押してはるばるアルゼンチンからやってきてくれました。

もうATP Finalの出場は決まっていますので、楽天オープンは彼にとって無理をする必要の大会。そんな中、丸一日以上の時間をかけて来日してくれたデルポトロに本当に感謝したいです。

第4試合:メルツァー vs マイヤー

地味な選手同士で玄人好みの試合でしたが、見応えありました。

メルツァーはネットプレイを多く取り入れたプレーをする選手で、ショットのレベルは平均的な選手ですが、とにかく多彩な技を駆使し、頭を使ったテニスが見ていて非常に楽しかったです。

サーブアンドボレー、スライス、ドロップショット、ロブを使い分け、勝利をもぎ取りました。

メルツァーがネットプレイでポイントを取るたびに、一緒に観戦したborisさんと、

「やっぱ、テニスはこうでないとね!」

と、意見がぴったり合った鼻血ブログネットプレイ部の2人でした。

第5試合:添田豪 vs ベルディヒ 6-2,6-4でベルディヒ

残念ながら、実力差がありました。

パワーの差が歴然としており、サーブとリターンに技術的な差がありました。

ラリーに持ち込めばいいショットも出た添田ですが、差し込まれたときに簡単にミスをしてしまうことが気になりました。

サーブの確率ももう少しあげてほしいですし、しつこくしつこく返すか、あるいは逆に開き直って打ちまくるか、どちらかが必要だと思いました。

2セット目の後半、特に3-5ダウンからのサービスゲームは、苦しい中力強くキープして意地を見せました。

しかしリターンゲームで全くブレイクできる気がしなかったのは、ベルディヒのサーブが強力だということはもちろんあるでしょうがく工夫が足りず、ベルディヒにリターンでプレッシャーをかけることができなかった故に、気持ちの余裕を持たせてしまったことが原因だと思いました。

厳しい批評になってしまいましたが、添田はもっと上に行けると思うので、あえて辛口な感想を言わせてもらいました。

第6試合:鈴木貴男 vs シモン 6-3,6-4でシモン

シモンのリターンとパスが良く、スコアはともかく、内容的には完敗だったと思います。

簡単に抜かれているように見えたかもしれませんが、シモンのパスの精度はさすが、超一流です。

しかし2回戦で敗れたようにシモンも本調子ではありませんでしたし、貴男のプレイも、ジャパンオープン男としてはいまいちだったと思います。

これも厳しすぎる評価なのかもしれません。現状の平均的な実力くらいは出せたと思います。そんなに悪いプレイじゃなかった。

しかしジャパンオープンで鈴木貴男と言えば、何かやってくれると期待してしまうのは、長年貴男のプレーを見続けているものとしては仕方ないと自分でも思います。

スリチャパンに勝ったり、フェデラーやフェレールからセットを取ったり。そのような活躍を期待するのは、まだ貴男が現役で十分活躍できると信じているからです。

ストローク力が足りないのは仕方ないと思いますが、ボレーでも思ったより決めることができかなったのが少し残念でした。

シモン・スマイル炸裂

マックウィンさんお気に入りのシモンですが、実際近くで見てみるとなるほど、可愛いというかいい笑顔をしています。

人の良さが滲み出ています。

試合後、サインをしているときに

「日本に来てくれてありがとう」 (Merci d’etre venu au Japon.)

と言うと、フランス語だったのが良かったのか、サインをしながら

「んふふふっ!(はあと)」

となんとも言えない笑いをしたあと、私のほうを向いて笑顔で手を上げてくれました。

フランス人は、ほぼ例外なく、フランス語で話しかけると大変よろこんでくれますので、フランス人選手に対しては簡単なフランス語を覚えて声をかけるといいことがあるかもしれません。

口に出すのが難しければ(発音も難しいですからね)、紙に書いて見せるという方法もあります。

上のMerci d’etre … という文章も、英語に直せば単なる “Thank you for coming to Japan.” ですから簡単です。

単純に Bienvenue au Japon (ビヤンブニュ オー ジャポン = Welcome to Japan)でもいいですし、

Bien joue ! (ビヤン ジュエ = Nice play / Nice game !)だと発音も難しくないです。

組み合わせて Bien joue Gilles, et(エ) bienvenue au Japon ! と言えば完璧です。

試合前に通路ですれ違ったりしたときは

Bon match ! (ボン マッチ、直訳:「良い試合を」) = がんばって!という感じ。

と言うと良いでしょう。簡単です。Bon courage (ボン クラージュ)でもいいです。

話がそれましたが、今度一度、選手に声をかけるときの一言フレーズ集でも作ろうと考えているので、言ってみたいこと、聞いてみたいことがあればリクエストしてください。

私もそれほど流暢ではないですが、みなさんと一緒に考えれば簡単で気の利いた一言でも見つけることができると思います。

さて、最後の7試合目、私にとってのメインイベント、サントロ師匠の1回戦は、書きたいことがたくさんあるので「その3」に回させてもらいたいと思います・・・ひっぱってすいません。

1 個のコメント

  • ああ~私はこの日シモンが最終試合に組まれた時点で(朝一)
    急いで会場に向かうと誓いましたが。
    サクサク試合ばかりでシモン王子を拝見できなかった。
    でも、早い展開の試合が多かったのでサントーロ師匠に
    巡りあえてとてもうれしかった^^のよね。この日。

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     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。