錦織に勝ったあとのリュビチッチを追っかける(?)コーナーの後編です。
本レポートはnetdash@鼻血のTV観戦レポートです。
リュビチッチの2009インディアンウェルス戦績
1回戦 vs錦織 6-3,6-3
2回戦 vsアンチッチ 3-3ret.
3回戦 vsシモン(8) 6-3,7-6(3)
4回戦 vsアンドレエフ(22) 4-6,7-6(5),7-6(4)
準々決勝 vsマレー(4) 5-7,6-7(6)
4回戦もアンドレエフ相手に1セットダウンからタイブレーク2つを制して勝利するという勝負強さ。
これは完全復活でしょうか?
そして準々決勝のマレー戦も負けて強しといった印象の素晴らしいプレーでした。
マレーは本日フェデラーに勝って(これでフェデラーに4連勝!)決勝進出したように、グランドスラムタイトルこそないものの完全にNo.1を狙える実力を付けてきた選手であると言えます。
そのマレーをかなりのところまで追い込みました。
イワニセビッチにそっくりな構えから放たれるサーブは3回戦同様、200km/hを裕に超え、サービスエリアの端っこにバシバシ決まっておりました。
1stセット5-5までは互角でしたが、続く第11ゲームはマレーの粘りが一段上がります。この勝負所のゲームを取ったマレーがこのセットを取ります。
2ndセット、それでも気落ちした素振りを見せずにリュビチッチは奮闘します。そして3-2からのリターンゲームで勝負をかけます。
素晴らしい攻撃が続き、チャンスを掴みかけます。
しかし強打したリターンが僅かにアウトになったりして結局マレーにキープされ3-3。
競ってはいるもののマレーはもう一段ギアを上げれそうな感じがするのに対し、リュビチッチはかなり頑張って食らいついているように見えたので、このチャンスを逃した時点でマレーの勝利はほぼ決まったのではないか、と思いながら見ていました。
そして転機が4-4のリュビチッチサーブで訪れます。リュビチッチの鋭いボールをやっとのことでロブで返球したマレーの球が、サイドライン上の浅いところにポトリと落ちます。
線審はアウトのコール。リュビチッチも当然アウトだと思ったようですがここでマレーがチャレンジ。
このボールがなんと入っていたのです!しかもギリギリではなくて、画像の上では数cmはラインにかかっていました。
唖然とするリュビチッチ。当然ながら、この判定に猛然と抗議します。あれほどゆっくりと落ちてきた球を目の前で見ていたのですから、気持ちは分かります。
よく聞き取れませんでしたがリュビチッチは機械がおかしいと主張していたようです。
しかし主審の答えは
「機械(ホークアイ)の判定を覆す権限が私にはない」
といったものでした。
ギリギリの勝負を続けてきたリュビチッチに対してこの判定は精神的にきつく、このゲームをブレイクされて4-5とされてしまいました。
その後ももう一度、チャレンジをする場面があり、その時は線審の判定通りだったのですが、どうやらリュビチッチの目測とはやはりかなりずれた位置にボールのマークが表示されたらしく、かなり怒っていました。
このホークアイというシステム、精度はどうなんでしょうか?聞いた話だと誤差3mmとのことですが、本当なのでしょうか?
よくほんの数mmだけラインにかかったと判定された画像が表示されたりしますが、ボールの変形などを考慮したら怪しいものではないかと個人的には思っています。
画像を見るとボールの接触領域が球速に応じて楕円状に変形して表示されますので、どうやらボールの変形なども考慮しているようなのですが、その「変形」が単に計算によるものだとすれば・・・実際の接触領域とは多少異なるのが普通だと思うのですが・・・。ボールの変形まで計測しているとは思えません。
ラインズマンが「フォルト」と判定したサーブがチャレンジされて3mmほどラインにかかっているのを見るたび、
「ラインズマンかわいそうに、あなたは正しい!」
と言ってあげたくなります。だってそんなボールをインと判定する方が選手の反感を買いそうですから。
個人的にはビデオとホークアイを併用し、最終的には主審の判断にゆだねるとか何かいい方法がないかな?と思うのですが。
話がそれてしましました。
4-5になったげーむ、これでこの試合は勝負あった、と思ったのですがこの後リュビチッチはブレイクバックしたあと自分のサーブを力強くキープしてなんと6-5とします。
会場もかなり盛り上がってきました。
私もこの予想外のリュビチッチの反撃に驚きました。
最終的には地力に勝るマレーが粘り勝ちをするのですが、見ていて飽きない面白い試合でした。
リュビチッチのプレーの印象
リュビチッチのストロークのフォームは少し独特です。
フォアもバックも懐が深いフォームをしています。
バックはシングルハンドで、結構「ゆるゆる」な感じで打っているように見えます。
片手バックハンドと言えば例えばハースのように、早く打点に入って肩をきっちり入れて、手首を固めてラケットを立てて・・・と言った「かっちりタイプ」が模範的なフォームとされますが、リュビチッチのバックハンドは柔らかい感じがします。
フォームを真似することは難しいですが、個人的にはいつもインスピレーションを与えてくれるフォームなので好きです。
フォアもバックも、肩の可動域の広さには目を見張るものがあります。
あれだけ大きな人(193cm)が大きなリーチで、広い肩の可動域で、遠心力を使って打つのだからそれはすごい球になるのもうなづけるというものです・・・。
あんまり一生懸命打ってる感じがしないのに球がするどいのは肩の可動域の広さがかなり寄与していると思います。
サーブはスピードがあるのはもちろんのこと、スピンサーブは異常な跳ね方で、リターンをするマレーが画面から消えてしまうほどでした・・・。
丸山薫さんも「70位台の選手ではない」とおっしゃっていましたが、本当にそう思います。
フォーさん ありがとうございます
本当に機械は正確なんですかね~?
確かに目測と違ったら反論したくなりますよね^^;;
マレーに対してそんな善戦をしたリュビチッチなら錦織選手も負けてもしょうがないといったらおかしいですが、リュビチッチに負けたからといって錦織選手も落ち込む必要がない試合なのでは?
やっぱりリュビチッチは強いですよ^^
これからどんどんランキング上がるかな?^^
テニス少年引用 返信
テニス少年さん
紛らわしかったですが、これは私のTV観戦レポートです^^
netdash引用 返信
あ フォーさんじゃなかったんですね。団長さんだったんですね。
私も間違えてました。よく見たら違いますねー。すみません。
私の見た目なのですが、リュビチッチはひょうひょうとプレーしてるので、フォームとボールの弾道が一致しないのです。
スピンサーブもすごかったですよね。
ほんとにマレーが画面から消えたので驚きました。
若い選手がどんどん出てきてる中、ベテラン選手の活躍はうれしいです。
ホークアイについては「そんな微妙な判定、目で分かるかー」って思うコトは多々あります。
でも主審の言葉も分かる気がするので、どっちつかずなのですが。。。選手達がどう感じてるかですねー。
karukaru引用 返信
鼻血さん、メール出しても戻ってきてしまいます。
サーバーの調子が良くないみたいです。
送るにはどうしたらいいでしょうか?
(私信ですいません。)
もうひとりのきょうこ引用 返信
きょうこさん
レポートの話でしたら、ちゃんと届いていると思いますよ。
今日は記事もう更新しちゃったので、明日載せますね。
netdash引用 返信
他の方のブログにこの4-4の場面について
「リプレーを見ても明らかにアウト。ホークアイは2度目のバウンドを捕らえたようで、ポイントはやり直しになった。」
とありました。
こんなことってあるんでしょうか。
みけ引用 返信