「翔べ、錦織圭!」読書感想文コンクール・作品紹介(2)

お知らせ:ブログに掲載するにあたって、文章を整形(改行位置など)させていただきました。意図的な空白などはなるべく作者の意図を汲み取って整形したつもりですが、100%の原形ではないことをご了承ください。

エントリーNo.4:karukaruさん

「翔べ、錦織圭」を読んで?
一年 鼻血組 karukaru

まず、本を読む前の心構えとして、「一五―〇」を読み返してみた。
何度も読んでいるのだが、毎回同じところで感動し涙が出そうになる。

錦織の試合をビデオで見る時もそうだ。

何度も見てる試合なのに、同じ場面で「おおっ、なんだこのショットは。」とか「すげー、すげーよ。どうなってるんだ。」などと、毎回驚いたりしてしまう。挙句の果てには、すごいショットを見ると巻き戻さずにはいられない。それも、一回ではなく、最低三回は巻き戻す。

何度見ても飽きない。
それどころか、どんどん引き込まれていく。

貴方見て 老若男女 錦鯉

本題に戻すと、テレビや雑誌・本など色々なところで特集が組まれている中、これ以上新しい情報は無いに等しいのに「翔べ、錦織圭」の本の内容は大丈夫なのか、と思っていました。
予約するのを忘れ、錦織が試合に出れなくなり、買うタイミングを逃していたところ感想文の募集があり、ようやく注文した次第です。

鼻血さん。きっかけを作ってくれてありがとう。

手に取った瞬間から、涙がでました。
本の帯でこんなに感動したのは初めてです。
十二才の錦織が家族に宛てた直筆の手紙がのっていました。
抜粋なので短い文章ですが、「大事な家へ」から始まり、「ここで暮らしてもいいと思う圭より」まで短いながらも、家族への気遣いと若干十二才での決意が込められており、修造チャレンジでの泣いているシーンと勝手に重ねてしまい、涙が出ました。
この本人の言葉はとても自然体で、現在錦織がブログで語っている言葉とあまり変わらない感じを受けました。
決して成長していないという訳ではありません。温かみのある、自然な言葉です。
そして癒されます。

肝心の本の内容ですが、ご両親の子供に対する想いや願い、試合前後の様子などかなり詳しく書かれています。
自分はここまで子供の事を考えていたか。
真剣に向き合ってきたか。
将来の事を考えてあげてるのか。
いろいろ考えてはいるものの、反省すべき点は多々あるため、今からでも遅くないので自分なりに行動し、子供と共に成長していきたいと思います。

本の感想文ではなくなってしまいましたが、錦織の事を話すと本題とはどんどん違う方向に逸れてしますので、ご勘弁下さい。
「翔べ、錦織圭」とてもいい内容です。錦織家の座談会もあり、面白かったです。
まだ読まれてない方は、機会があれば是非読んで下さい。

エントリーNo.5:BAKOさん

両親が語る錦織圭!というので、<一流テニスプレーヤーの育て方>を期待してこの本を買った人は、ちょっと失望するかもしれません。

ここには奇をてらったようなテニス教育方法などは、書かれておりません。

ごく普通の両親が、自立する子どもを育てようと、色々な局面で考えたこと、悩んだこと、行動したことなどが飾らない言葉で書かれています。

子どもが落ち込んだ時、親はどうはげまそうとしたか?

子どもが成功した時、親は何を心配したか?

あの時は、こうした方がよかったのではないか?

また、親子の間で、こういう思い違いがあった、とか。

それは、愛情を持って子どもの夢をサポートしようとした一家族の記録でした。

ですから、子どもを育てている私には、あちこち、うなずける箇所がありました。

また、<ああ、こうしたかったのに、できなかったよな。>と、うらやましく思う箇所も多々ありました。

ロジカルなパパと、情緒豊かなママのコンビは、絶妙です。

二人はそれぞれのスタンスを変えることなく、でも、相手の考え方を尊重しつつ、事にあたっていきます。

こんな家庭で育ったからこそ、圭くんは、のびのびと穏やかないい子になったんだな、と、納得できました。

この本は、書店のテニスコーナーだけではなく、育児書のコーナーにも是非、置いてほしいと思いました。

エントリーNo.6:Nosaさん

「翔べ、錦織圭」感想文

一番強く思ったことは、「このご両親はえらいな」ということです。
習い事を一つさせるのも簡単なことではありません。どうしても、自分の仕事、趣味などを優先させてしまって、子供のことは後回しになります。父:清志さんが、家庭を大事にして、土日は子供と一緒に過ごす‐非常に主体的に育児に関わっていたことに驚きました。
ご夫婦のバランスの良さということも感じました。
型にはまった考え方ではなく、子供を伸ばすために大きな視野で物事を考えた、父:清志さんの知性。清志さんの考えをよく理解し、実際に環境を目で確かめたり、率直に物を言ったり、錦織を支え続けた母:恵理さん…優しい思いの一方で、事実を客観的にとらえ、冷静に判断する力のある方だと思いました。

錦織選手の回想からは、USオープン大会全体を振り返ると、デルポトロ戦敗北の悔しさが、フェレールに勝った嬉しさを上回るということで、この負けず嫌いが強さを作ってきたのだと感心しました。AIGオープンの前に不安と焦りが非常に強かったことは、信じられませんでした。AIG sundayで、AirKをしながらスタンドへボールの打ちこみをする姿は、日本で多くの観客の中でプレーできる喜びにあふれていたからです。

ご両親が最善と思われる環境を用意したことで、錦織選手の才能、個性が伸びた。松江グリーンテニスクラブ、修造チャレンジ、盛田ファンド、IMGアカデミー、米沢徹コーチ、富田選手、喜多選手、玲奈さんの存在、すべてがあって、錦織選手の今日のテニスが見られるのかと思うと、感謝です。「親が子供の個性をみきわめ、環境を用意することの大切さ」…錦織本人の回想が色褪せて思えるほど、「子供に対して親ができることは何か」という観点でこの本を読み、色々と考えさせられました。「これで良いのだろうか」という思いも常に持ちながら、その時に必要な親としての役目を果たしている姿を見習いたいと、自分自身、かなり反省をしました。今の自分のやり方を少し変えてみたいと思います。
錦織選手を育てたことで、喜びも大きい代わりに、不安や、世間から注目されることでの不都合、ストレスなど、我々の想像のつかないことも多いでしょう。応援で一喜一憂、ここまで夢中になれることが楽しく、錦織選手とご両親にとても感謝しています。この先を考えると心配もありますが、根底に流れる豊かな愛情があればどんなことがあっても大丈夫だと、読み終わって思っています。

3 件のコメント

  • みなさん秀作ぞろいです。

    今日はグランドスラム・テニスが届いた!
    モーションプラスも2個、近所のゲーム屋さんでゲット。
    でもウィンブルドンがあるからまだできないーーーー

      引用  返信

  •  アチキもグランドスラム・テニスが届いたけど、
    やっぱりウィンブルドンを見ちゃうので、できてない!

     今の会社はチョーハードなので、
    到底テニスクラブには通えそうにないのです。><

     なので、鼻血カップも楽しみですが、
    久しぶりにテニスができる!喜びの方が大きいので~す ≧▽≦

     マレー負けちゃいましたねえ…以外だったわん!
    しかし芝のフェデはつおい!ウィンブルドンの鬼ですねー^^

      引用  返信

  • karukaruさん
    一句読んでいるのがイイ感じ。
    座談会、よかったですよねぇ~。
    テニスへ魅力を感じ始めた息子への細やかな愛情が見て取れます。
    一味違ったアプローチの良い本ですよね。

    BAKOさん
    私は人の親ではありませんが、
    この本から同じようなことを感じました。
    『ロジカルなパパと、情緒豊かなママのコンビは、絶妙です。』

    まさに!

    Nosaさん
    よく書けてるね。
    参った!私からは座布団10枚差し上げます^^

      引用  返信

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    ABOUTこの記事をかいた人

     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。