全豪オープンもかなりラウンドが進んで準々決勝まで来ました。
例年この時期(3月まで)は来年度に向けて仕事が忙しく、全豪の視聴もままならない状態でろくな記事が書けませんが、見た試合を中心に簡単な感想を述べたいと思います。
女子QF エナン def. ペトロワ, 7-6 7-5
ペトロワはクライスターズとクズネツォワという、昨年のGS優勝者2人を連破してのQF進出。
実力はあるんだけどやや勝負弱い印象だったので、この勝ち上がりには驚きました。前哨戦で伊達さんにも負けていましたし。
今日のプレーも悪くはなく、チャンスもありましたがセット終盤でのエナンの勝負強さは別格。前にも書きましたが1年半のブランクはちょうどよいハンデという感じすらします。
しかしエナンは連日の接戦でかなりお疲れの様子。これがブランク明けということなのかもしれません。あと2試合、体力がもつかどうか。
女子QF ジェン・ジー def. キリレンコ, 6-1 6-3
キリレンコは今季、足の痛みから解放されて調子が良いそうです。昨年の後半から徐々に手ごたえを感じてきていたところに1回戦のシャラポワに対する金星、そのままの勢いでQFまで進出してきました。
ジェン・ジーは08年のウィンブルドンベスト4が鮮烈な印象を残しましたが、昨年はそれほどずば抜けた成績は残しませんでした。
今大会はかなり調子が良いと見ます。素晴らしいフットワークとコントロールは、フィットした体に支えられています。リー・ナもいますし中国は層が厚くなりましたね。90年代の日本女子を少し思わせる充実ぶりです。
キリレンコは負けはしたものの、「自分の誕生日にグランドスラムで勝ち残っていること」という自身の夢をかなえることができました。おめでとう!
女子4R アザレンカ def. ズボナレワ, 4-6 6-4 6-0
第1セットの印象は、「ズボナレワ、大人になったな」でした。
ズボナレワはいいものは持っていても精神的に脆く、崩れるところを何回も見てきましたので、あの冷静さには驚きました。
アザレンカは激しく動いて攻めるテニスですが、少し力が入りすぎて空回っているように見えました。ズボナレワのディフェンスが良く、ことごとく十分な態勢で返していました。
「きょうはズボナレワが勝つかな?」と思いましたがアザレンカの我慢が効いて2ndセットの終盤、競り勝つとファイナルセットは一気にパワーアップしてきました。
ファイナルセットは6-0でしたがズボナレワが崩れたという印象はありませんでした。頑張って返していましたがとにかくアザレンカの攻撃がすさまじく、さすが次世代のNo.1候補の呼び声が高い、期待されている選手だと思いました。優勝する可能性も結構あると思います。
男子4R チリッチ def. デルポトロ, 5-7 6-4 7-5 5-7 6-3
ものすごく競って一進一退の好勝負でしたが、お互い必ずしも絶好調ではなかったと思います。
全般的にチリッチの方が押しているように思えましたが、決めきれないといけないところで固くなったり、大事に行きすぎたりする場面が多少見られました。
そのあたりをデルポトロが見逃さず、我慢を重ねながらも勝負どころで頑張り、ファイナルセットまでもつれました。
最後はチリッチが振り切りました。
この2人は同い年でともに長身、かなりライバル心があると思います。特にチリッチにしてみればデルポトロに成績で先を越されていますから、何としても勝ちたかったと思います。その思いが固さにつながったと思いますが、最終的に押し切ることができて一皮むけることができたと思います。チリッチにとって非常に大事な試合でした。
デルポトロは完調には見えませんでしたが、やっぱり安定しています。これからも優勝争いに加わってくる選手だと思います。
男子4R フェデラー def. ヒューイット, 6-2 6-3 6-4
フェデラーはヒューイットが得意とは言え、フェデラー強すぎますね。
ダビデンコに負ける予想にしていますが、ちょっと負ける姿が想像できませんね。でも予想は変えませんが・・・。
ヒューイットはつなぎのテニスから脱却しようと、強打を増やす取り組みをずっと続けています。打てる球は見逃さずに打とうという姿勢を見ることができるようになりました。
それでもフェデラーの牙城は崩せませんでした。ボールの高さがちょうどフェデラー好みなのだと思います。かといってナダルのような球質に今から変えることはできませんし、最初から最後までフルテンションで打ち切るしか、フェデラーに勝つ方法がないように思えます。
ヒューイットのフットワークは健在で、やっぱりすごいと思いました。
男子4R ジョコビッチ def. クボット, 6-1 6-2 7-5
元々の実力が違うのでこのスコアは仕方ありませんが、ジョコビッチもフィットしているように見えました。トップ選手は体のさばき方がやっぱり尋常じゃないです。
ナダル、ジョコビッチ、マレーあたりは球際での体の入れ方が力強すぎます。普通なら弱弱しくしか返せないところを、しっかりと返すことができます。ジョコビッチの場合は気力の充実がどこまで続くかがキーポイントになります。
男子4R ロディック def. ゴンザレス, 6-3 3-6 4-6 7-5 6-2
ロディックのテニスが完成してきた感があります。我慢強さと安定感が増しました。感情をコントロールして、淡々と自分のやるべきプレーを行う姿は、全盛期のアガシを私に思い起こさせました。
ゴンザレスは全く逆でした。まだまだチャンスがあるのに、ラケットをへし折るなど感情をコントロールできませんでした。
あるいはあれが彼のスタイルなのかもしれません。ラケットを折り、気の抜けたサーブとストロークを打ち、かと思えば突然ハードヒットするなど「ガス抜き」期間を何ゲームか経て、思い出したようにまた集中してスーパーショットを繰り出して来るのがパターンです。
が、そのやり方では隙のないロディックに追いつくことはできませんでした。
マレー
私の中の優勝候補最右翼、マレーですがまだ1回も試合を見ていません。ハイライトやニュース記事をチェックする限り、充実しているようです。優勝に推した理由はトップ選手の中で最も成長し、プレイスタイルも変化してきている選手だからです。
フットワークとボディバランスは最高レベル、サーブも進歩して攻撃的テニスにも取り組んでいます。もともと戦略、配球、コントロールは卓越したものがありましたので、ディフェンシブになりすぎることがあるという癖さえ出なければ優勝の可能性は高いと見ます。
・・・が、今のフェデラーが負けるのは想像できないのですがね・・・。いやいや、マレー優勝予想!
ナダル
ナダルのリタイアは残念でした。今まで結構無理をして出場することが多かったので、今回の「大事に至らないうち」にという判断は正しかったと思います。完全復活して、またフェデラーとの頂上対決が見たいです。
チリッチ-ロデ外した!
チリッチやっぱり一皮剥けたか!?
マレー-チリッチはやっぱりマレー勝利予想。
netdash引用 返信
ナダル残念。でも、マレーは良いプレーしていたので、どっちにしても勝っていたかも知れないですね。今大会、まだセット落としてないんですよね。
それにしても外れる予想、すごい確立で当たってますね。良いのか悪いのかww
話は変わりますが、米テニス協会はThe U.S. Open National Playoffと言うのをやるそうです。勝ち残ったら全米の予選に出れるそうです。スキーで有名なボディー・ミラーも出るらしい。
日本でも楽天オープンとかに向けてやったら面白いかも。
おこy引用 返信
朝、録画を少し見ましたが確かにマレーすごかった。
いつの間にあんなサーブ打てるようになったのか・・・220km/hくらい出ていました。
そのプレーオフはいわゆるワイルドカード大会ですね。確かに試合をして決まったワイルドカードは価値がありますよね。ハングリー精神を養うにも良いかも。
netdash引用 返信
フェデラーに対する逆フラグは成立したとみていいんでしょうか??
希望はやはり錦織がGSの決勝進出、その時の相手は最強フェデラーであって欲しいので、そのためにも後2~3年はフェデラーにGSタイトル必要ですね。
ダイアグラム引用 返信
ダイヤグラムさん
どうやらそのようでw
ダビデンコに4セットで勝ちました。さあいつもの逆フラグに戻ってまいりました!
netdash引用 返信