錦織圭、オリンピックの疲れも見せず完勝！（2021ワシントン1回戦　vs. クエリー　レビュー）

2021 Washington (ATP 500)
1st Round
Kei Nishikori def. Sam Querrey, 6-4,6-3

レビュー遅くなりまして、もう明朝には2回戦が始まってしまいますね。
でもこの試合は後世に伝えておくべき内容でしたね！！
オリンピックからの好調を維持し、かつ心配された疲労からの回復状態も問題ありませんでした。

とにかくサーブ、リターン、３球目までの、ラリーで最も大事な最初の３球の安定感が増してきています。
全キープでしたが、唯一2ndセット2-3からのサービスゲームでミスが出るとともに、1stサーブを入れに行って不利になる場面がありましたが、最終的には勇気を持ってサーブを打ち、攻撃しました。
特にミスが少し出ていたバックDTLを怖がって、クロスを読まれて逆襲されていたのを修正し、最終的にバックDTLで仕留めたところは素晴らしかったと思います。

クエリーは、オリンピックで対戦したルブレフ、ギロン、イバシュカ、ジョコビッチ、さらにはウィンブルドンで対戦したトンプソン、このあたりと比べるとディフェンスに難があり、コーナーを突くと容易に楽な球を引き出すことができていたので錦織としては比較的、安心した試合運びができたと思います。

その反面、ツアー有数のビッグサーバーでもありますのでキープ合戦になったとき、クエリーのリスクを取った攻めがハマると怖いなと思っていたのですが、錦織のサービスゲームの波がなく、唯一上記のサービスゲームのみが危ない場面でした。

そしてリターンゲームでもリターン返球率を高め、ラリーに持ち込んでは粘りから攻めへの転換が非常にうまく行っていました。
サーブは簡単にキープ、リターンでは簡単にキープさせないという良い流れで終始、試合を進めていましたね。

クエリーといえば思い出すのは2008デルレイビーチの準決勝、タイブレーク3−6からの大逆転勝利です。
そして今回の対戦が１１回めと、かなり多くの大会で当たっています（錦織の7勝4敗）。
2012年にはマスターズ1000で連続して苦杯をなめたこともあり、ランキングを落としても常に怖い選手です。
度々ウィンブルドンのQF以上に進出し、タイトルを10個も持ち、ジョコビッチやマレーに勝つなど大物食いの印象があります。
このような実績のある選手にこのスコアと内容で完勝するとは、良い意味で意外でした。

そもそもオリンピックの後、このワシントンは欠場すると思っていましたから・・・。
それが、ジョコビッチ戦のあと「来週またあるので・・・」という発言。
そして、翌日にはすぐさまワシントンに発ち、ワシントンでもリラックスした感じで練習（このへんは雪りんこさんのレポートでよく分かった！）
なにやら、いい流れが続いていますよね。

今大会もナダル山になり、QFで当たってしまうという相変わらずのタフ・ドローなのですが、何かをやってくれそうな雰囲気です！

2回戦はシードのブブリクとの対戦。初対戦で、ネットプレー始めいろいろとやってくる相手だと思うので、面食らうかもしれませんが錦織は錦織のプレーをやってくれれば結果はついてくると思います。

明日の第3試合です。
第1試合が現地14時（日本時間 朝3時）のスタートなので、現地18時（日本時間 朝7時）前後のスタートになると思います。
またスコア実況とツイキャスをやる予定なので、よろしくおねがいします。