【レビュー追記】ガスケをついに「次は見とけリスト」から抹消!!!(2016マドリッド3回戦)

2016 Madrid (Masters 1000)
3rd Round
Kei Nishikori[6] def. Richard Gasquet[10], 6-4,7-5

少しもたついた感はありましたがストレートでの勝利。
途中、クロス依存になりそうな場面も最短で切り抜けて、ストレートを積極的に使って良かったです。
2nd 5-4で40−15からミス4連発したのは、6連敗していることを意識したのかもしれませんが、まあそれも人間だから仕方ありません。
すぐブレイクバックして、最後のゲームもまたミスを出しながらも最後、仕留めました。
最後の方はガスケの動きが落ち、落ち着いてプレーすれば錦織が勝つと思って見れました。
良かったです。

トイレ行く。

【5/6 21:20追記】
0勝6敗という過去の対戦成績はアテにならないと思っていました。
「相手をリスペクトしすぎた」とは、2008AIGオープンで惨敗したときの錦織の弁。当時、ガスケは錦織にとって雲の上の存在でした。
その後、バックのクロスラリーから先に展開される負けパターンで連敗し、錦織が実力を付けて挑んだ際は体調不良。巡り合わせも悪かった。

錦織の本格化(いろいろ定義はあるが、ここでは2012年以降とします)では今回が最も良いコンディションでの対戦。
ファンも本人も期するものがありましたね。

その意気込みは最初のゲームに表れました。試合の入りを失敗し、その後の展開が後手後手に回って苦しくなるのが錦織の負けパターンの1つ。それを回避するとともに、ガスケに自身の成長した姿を見せ、「これまでの自分とは違う」という強烈なメッセージを浴びせたことは、この試合を方向付ける上で非常に重要なポイントとなりました。

錦織は事前に「戦略を変える」と語り、それは誰しもが想像したように、バックのクロスの打ち合いを長引かせないというものでした。
途中、はまりかける場面がありましたが、総じてストレートへの配球を増やし、これまでの失点パターンを最小限に抑えたことが、主導権を握ることに繋がりました。

ガスケのストロークのポジションは後ろで、そこから高さを使った配球でミスを誘い、時にはカウンターを狙い、さらには前後にも動いて相手の意表を突くといった戦略のバリエーションを見せてきます。

錦織はその誘いには簡単に乗らず、早めのストレートへの展開を念頭に、コートの中へ入るテニスで対抗。
バックの深い球を再三、ジャックナイフでストレートへ流すなどこれまでのガスケの中の錦織のイメージを崩すテニスを披露。
そうなれば相手のポジションが後ろなだけに、錦織が終始、攻撃で主導権を握る流れでプレーできました。

危ない場面がありながらも全体としては錦織がずっと押していたので、あとは「これまで勝ったことがない」という事実との戦いでした。
2ndセット5-4からは明らかに「勝ちビビリ」に見えるミスを連発。落としてしまいましたが再び我を取り戻して攻撃を仕掛けるところも、これまで度々錦織が見せてきた「切り替えの早さ」「勝ちへの執念」でしたね。

確変のプレーではなく、確かに地力で上回っての勝利は、まだ1勝6敗の対戦成績ながら実力としてガスケを追い越した確信が得られる、貴重な1勝となりました。

勝てると信じていても実際に勝つまでは不安なものですし、ずっと心のどこかにモヤモヤが残るものです。
「やっぱり自分は強いんだ」その手応えをまた1つ積み重ね、BIG4を追いかける体勢を整えました。
次の試合も負けられない戦いが続きます。
ベスト4常連への道、明日貫通させましょう。

52 件のコメント

  • 初勝利!おめでとうございます!!
    リスト抹消気持ちが良いですね。あと主要選手はティプサレビッチとデルポトロ、どちらも故障持ちですが、デルポトロは今大会も輝きを放ちました。どこかで対戦できたら嬉しいですね。当たりたいような当たりたくないような…

    ガスケに自力の差で勝てたのは更なる自信につながりますね!ウイナーが沢山観れたし、いい試合でした。

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  • 団長の「まあそれも人間だから仕方ありません。」に(笑)
    リスト抹消おめでとうございます❗🎵

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     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。