昨日より、ATPトップ100選手のポイント内訳データを取っています。
つまり、グランドスラム、マスターズシリーズ・・・と大会の格ごとにどのくらいのポイントを取っているのか、ということです。
上位の選手になればなるほど格が高い大会でポイントを取っているに決まっているので(逆に言えば、そうでないと上位に行けない)、ある意味当たり前の結果が出るデータが出ることが予想されますが、以下のようなことがわかると思っています。
(1)チャレンジャー巡りでどこまで上位に行けるか?
50位以下の選手はタイプとして2つに分かれると思います。
グランプリ中心の選手とチャレンジャー中心の選手です。
グランプリはいわゆる「ATPツアー」と呼ばれる一連の大会で、グランドスラム(GS)からインターナショナルシリーズ(IS)まで。
チャレンジャーはATPツアーの下のカテゴリーの大会で、ATPツアーに挑戦するためのポイントを貯めるための大会という位置付けです。
プロの世界はマスターズシリーズ(MS)以上の大会を除いて1回戦負けでは1ポイントも入らないので、下手にレベルの高いツアーに出て1回戦負けをするよりは、チャレンジャーに出場したほうがランキング的に有利なことがあります。
したがって同じくらいのランキングでも、ATPツアーに出てそれほど勝ってない選手と、チャレンジャーにたくさん出てポイントを貯めてきた選手がいることになります。
後者のようなチャレンジャー巡りの選手が何位くらいから現われてくるか、
また同じくらいのランキングでも、前者の方がテニスの実力は上であることが多いですので、選手がどちらのタイプであるかが明らかになります。
(2)来年上昇しそうな選手がわかる
来年からのランキング制度改革で、チャレンジャーでポイントが稼ぎづらくなります。
従って50位以下の選手で、ツアー中心に稼いでいる選手(Aタイプ)とチャレンジャー中心の選手(Bタイプ)では、Aタイプの選手は上位に行きやすく、Bタイプの選手はそのままではランキングを維持できなくなります。
このタイプ分けをすることによって来年度の変動がある程度予測できます。
(3)ランキング以上に強い選手がわかる
詳しく調べていくと、ランキングは低いのにその稼ぎ方が異彩を放っている選手が出てきます。
フランスのクレモンなんかがそうです。
クレモンは全豪で準優勝したこともある名選手ですが、現在は96位と低迷しています。
しかしその内訳をみると、ウィンブルドンベスト8をはじめ、上位大会で占められれています。
ランキングが近い選手は基本的にチャレンジャー周りの選手ばかりですから、クレモンは96位以上の実力をもった侮れない選手だと考えてよいと思います。
こういった選手をあぶりだすのも今回の調査の目的です。
42位モヤ(総ポイント=805P)
GS 45P(5.5%)
MS 345P(42.8%)
BEST OF OTHER COUNTABLE TOURNAMENTS 415P(51.5%)
CH 0
43位クニツィン(総P=805P)
GS 10P(1.2%)
MS 20P(2.4%)
BEST OF OTHER COUNTABLE TOURNAMENTS 775P(96.2%)
CH 280(34.7%)
(CHはBEST OF~の中に含まれるので、累計100%にはなりませ ん)
45位ティプレサビッチ(総P=795P)
GS 235P(29.5%)
MS 345P(43.3%)
BEST OF OTHER COUNTABLE TOURNAMENTS 215P(27.0%)
CH 0
知ってはいましたが、集計作業に参加してみて、同じような獲得ポイントでも、内訳が全く違うので驚きました。
素人には、現在career highであるクニツィンが、上のステージの大会出場権利を得て、今後、ランキングを上げるように思えますが、ポイントシステムの変更もあって、そうはいかないということですね。
ティプレサビッチはこの中では、ちょっとかっこいいポイントの取り方。
Nosa引用 返信
おお、この3人は対照的ですね。
モヤはベテランながらどう見てもトッププレイヤーですが42位。
なんでこんなランクに・・・と思ったらGSで結果を出せていない。
でもMSでは結構取ってます。
クニツィンは、これまでランクが低かったのでCHでポイントを重ねて上に挑戦できるようになりました。
しかし来年はシステムの変更で同じ稼ぎ方はできなくなります。
(上位トーナメントで結果を残す必要があります)
面白いですね。
netdash引用 返信
なんかクニツィンのデータ変ですけどw
netdash引用 返信