錦織と戦った選手たちが軒並みランキングを上げている件

ランキング表を眺めていると、最近上昇が目立つ選手の中で、過去に錦織と対戦している選手が結構いることに気づきます。

8位 ソダーリング

2008年ストックホルム準決勝で対戦しました。錦織は膝の故障を押しての出場で完敗。当時はスケールが大きいながらも20位前後ででくすぶっている選手という評価を下されていました(私は2004年、リヨンを優勝したころから注目していましたが)。

その後は昨年の全仏4回戦でナダルを破ってそのまま決勝まで進むとトップ10入り、ATPファイナルにも出場を果たしラウンドロビンでは再びナダルを破るなど1位通過をしました。

14位 チリッチ

2008年インディアンウェルス1回戦で対戦しました。錦織は強風に苦しみストレートで敗退。

チリッチは当時22位くらいだったと記憶しています。その後もコンスタントに活躍、10位台で定着してトップ10を伺う位置にいます。

24位 リュビチッチ

2009年インディアンウェルス1回戦で対戦しました。結果はリュビチッチの勝利。

リュビチッチは当時74位までランキングを落としていましたが元3位のビッグネーム。案の定、その後ランキングを急速に戻して現在24位です。

25位 クエリー

2008年デルレイビーチ準決勝で対戦しました。結果は錦織が劇的なファイナルセット・タイブレークでの勝利。

私の中での錦織ベストマッチです。

クエリーは当時20歳、第3シードで62位。アメリカ若手では最も期待されていた選手でした。錦織に対する敗戦から1ヶ月後、ツアー初勝利。その後も順調に成長して20位台に定着しています。

28位 メルツァー

2009年全豪オープン1回戦で対戦しました。錦織は暑さにやられるなど本来の力を発揮できずストレート負け。

メルツァーは確か41位くらいでした。このあたりが定位置でしたが、直近では28位までランキングを上げています。

29位 トロイッキ

2008年バミューダCHの決勝で対戦しました。「大会史上最高の決勝戦」と言われたこの試合は大接戦の末錦織がもぎ取りました。

トロイッキは当時100位前後の選手でしたが、その後メキメキと頭角を現し29位です。

31位 モンタネス

2008年マイアミ1回戦で対戦しました。モンタネスのストレート勝ち。モンタネスは当時56位。

32位 シャルディ

2006年全仏ジュニア準々決勝で対戦しました。錦織は全豪ジュニアチャンプで第3シードのシドレンコに勝って準々決勝まで進みましたが、2つ年上のシャルディに行く手を阻まれました。

ジュニアでの2歳差は大きいです。

シャルディはその後全仏ベスト16に入るなど活躍し、この順位まで上げてきました。

36位 ベルッチ

確か2007年のボゴタCHで対戦しているはずです。ベルッチの勝利。ラウンドやスコアなどは覚えていません。すいません。

41位 ガルシア=ロペス

2008年AIGオープン2回戦で対戦しました。錦織の完勝でした。私も観戦していましたが、才能が違うという感じでした。ガルシア=ロペスは当時60位。現在はランキングを上げてきています。

59位 グロイル

2008年全仏予選2回戦で対戦しました。ランキング的には錦織が上でしたが、力を出せずまさかの完敗。

それより当時193位だったグロイルがここまでランキングを上げてきていることに驚きです。

71位 コーレラー(Koelleler)

クレイジー・ダニことKoellelerはコートマナーの悪さで有名で、2007年のソウルCH2回戦で対戦した時も錦織が調子を狂わされて0-6,2-6という完敗を喫してしまいました。

他にもいるのですが、キリがないのでこの辺で・・・。反対に対戦時よりランキングを落とした選手は

フェレール(2008全米3回戦) 4位 → 17位
ブレイク(2008デルレイビーチ決勝) 12位 → 44位  昨年は骨折があった
シュットラー(2008北京オリンピック1回戦) 35位くらい → 85位  ただし当時はウィンブルドンベスト4直後でランキングはつり上がっていた
ガスケ(2008AIG3回戦) 25位 → 52位  コカイン騒動などがありランキングを落としている

などがいますが、上昇した選手と比べると少ないですし、何か理由がある選手が多いです。

今日の選手リストを見て改めて思うのは、「錦織ってすごい選手とばっかり対戦してるんだな」ということです。

上記選手たちとの対戦成績は決してよくありませんが、錦織が負ける選手は基本的に強い選手が多いです。

無名の選手に負けてもその後、その選手が頭角を現してくることが多いような印象があります。

一方でアジア、中南米や東欧などの大会は参加選手のレベルが高くないこともしばしばで、錦織がそういった大会にほとんど参加してきていないことを考えたら、ランキング以上に錦織の実力は高いと思うし、高いレベルの試合を行ってきていると思います(そして、強い選手を引き当ててくるw)。

修造さんが46位に行ったと言っても期間は短かったし、20歳になったばかり&休養期間が長い今の状態ですでに一定の経験を積み、そして結果を出している錦織の将来はやっぱり有望だと思います。

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ABOUTこの記事をかいた人

 テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。