2019マドリッド2回戦 vs. Dellien プレビュー

2019 Madrid (Masters 1000)
2nd Round
Kei Nishikori[6] vs. Hugo Dellien[Q]

現地時間 2019年5月8日(水) 12:00〜(この日の第1試合)
日本時間 2019年5月8日(水) 19:00〜
※ 日本とマドリッドの時差は7時間(日本が早い)

@ Alanxa Sanchez

大会の展望

話題豊富な今大会

今大会は話題が非常に豊富です。

久しぶりにクレーに出場するフェデラー

昨日、ガスケに6-2,6-3で快勝しました。
そのガスケも半年ぶりの試合。1回戦は勝利したものの、かなり疲弊していた様子。体力が戻るには少し時間がかかるかもしれません。

フェレールの現役最後の大会

昨日は同国の盟友にして強敵のバウティスタ・アグートとの対戦でした。
序盤から激しいラリーが続きましたが、フェレールがいつもの通りファイターぶりを発揮し、コートを前後左右に走りまくりました。
あのフットワークと回り込み逆クロスは絶品ですね。
途中、相手を押し込みながらも振り切れないという、フェレールの負けパターンっぽくなったのですが、最後は勝ちきりました。
これでもう1試合、フェレールの見ることができます。
相手はズベレフ。強敵ですし、この試合ではMTOを取っていましたので心配です。

デルポトロの復帰と錦織圭と組んだダブルス

デルポトロは膝の故障により、2月のデルレイビーチ以降は出場がありませんでした。
復帰し、時間をかけていい結果を出しては故障を繰り返してきたデルポトロ、昨年はファイナルズにも出場できずかわいそうでした。
今年こそはこのあと、フルで大会を回れることを祈ります。

そして錦織とのダブルス1回戦は、フォニーニ/リンドスタッド組に5-7,6-4,10-4で勝利。
このペア、結構相性が良いのではないでしょうか?
デルポトロがドカンと打って、錦織がさっと前で決めるパターンも、錦織がラリーを作ってデルポトロが決めるパターンもありました。
自分と違ったタイプとダブルスを組むと相性が良かったという経験が自分にもありましたので、そういうことなのかもしれません。

ところで、このダブルス1回戦を見て思い出した動画がありました。
13歳の錦織圭がチリッチ、デルポトロ、フォニーニと試合する動画です。
Team Yonezawa(当時の錦織のコーチであった米澤さんのチーム)による貴重な投稿です。
このメンバーのうち3人が昨日の試合に集まっていたことになります。奇遇ですね。
錦織のパートナーは喜多元明さんですかね。

ナダルのウィルス性疾患

ナダルがウィルス性疾患に罹っているとのニュースが。

参考:Weakened by Virus, Nadal Says He'll Play Madrid
ほかにも「Nadal virus」で検索すると同様のニュースが沢山ヒットします。

しかしマドリッドではプレーするようです。
練習できていないらしいので、どうなるか。

実は、トップアスリートは鍛えすぎて却って免疫力は弱いそうです。
加えて、ドーピング検査との関係から、簡単に薬を使うこともできないと思われます。

ナダルは確か2012年にもウィルス性疾患に罹っていますし、フェデラーも昨年、単核症になりました。
錦織もよく風邪を引いている印象が・・・。
ナダルの今クレーシーズンは、彼にしては不調といって良いでしょう(それでも2大会ベスト4なのですが)。
それでもバルセロナではプレーに好感触を得た状態で今大会を迎えていただけに、心配です。

ただ、ナダルは目標の大会に合わせてコンディションを整えてくる能力が卓越していますので、回復すれば全仏でも大本命であることに変わりはないと思います。

※ 「運動しすぎると免疫力が下がる」という説は検索するとたくさんヒットしますが、二次情報サイトが多いですね。
 例えば信頼できるエビデンスとしては鈴木克彦「運動と免疫」(2004)などをネット上で見つけることができ、確かにそういう傾向があるようです。

高地への対応

マドリッドはIWと違って、ホンマもんの高地ですw(標高667m)。
確実にボールは飛びます。
それでも錦織は準優勝1回、ベスト4を2回と好成績を残していますので、高地が苦手ってことはないと思います。
やっぱりIWは標高高くないって、誰か教えてくれないかなあ・・・。

ただ、他のクレーコートよりは高速になることは避けられないと思いますので、錦織もスピン系だけでなく、うまく回転両少なめのボールも使っていきたい。
しっかりボールをヒットさせれば勝手に飛んでくれますから。

ボールの深さは常に重要ですが、こういった環境では深く打つだけである程度押し込めるものです。意識してほしいところです。

試合の展望

Dellienを「デルリエン」と読むのか「デリエン」と読むのか分かりませんのでとりあえずアルファベット表記にします。
珍しいボリビア出身のテニス選手です。
25歳で180cm。ビッグサーバーではありません。

1回戦、シモンとの試合を見る限り、錦織が得意とする「実直ストローカー」の部類です。
錦織のプレーの安定性が第一の鍵になります。
バルセロナの4試合を見る限り、調子を維持しているなら期待して良いと思います。

Dellienのパターンは回り込んでのフォアハンドでしょう。
よく走り、粘り強いいかにもクレーコーターというタイプです。

シモンに勝ったとは言え、シモンの調子はイマイチでした。1stセットを見る限り、Dellienにも相当のミスが出ていました。
ここは、ストレートでの勝利を期待したいし、全仏での活躍を期待するためにはそれが必要でしょう。

応援フード

ステファンふぁんさんも、ROMさんも素晴らしい~
圭くん、ドドドダッシュだ~

micchi

4 件のコメント

  • バタバタしている内に始まってしまった。
    レシーブからですね。
    とにかくがんばれ~がんばれ~。
    雨ですね。ひどくなれば屋根がしまるようです。

      引用  返信

  • 団長さん、プレビュ―記事ありがとうございます。
    今回のマドリードは見所満載で記憶に残る大会になりそうです。
    それに13歳の頃の錦織選手の貴重な映像も、あとでゆくっくり鑑賞します。
    ひぇー試合が始まるーーーー。
    取り合えず大事な初戦を無事乗り越えてほしい。がんばれーーーー。

      引用  返信

  • ミッチさま
    採用ありがとうございます!
    帰宅間に合わず電車でオンデマンド応援です。
    途中でインゼリー買って帰ろう。

      引用  返信

  • 記事アップ待ってました。ありがとうございます。体調は、如何でしょうか?
    マドリード大会既に十二分に楽しんでいます❗錦織君ファイト❗今日はNHKBSの中継なんですね❗全力応援よ。

      引用  返信

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    ABOUTこの記事をかいた人

     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。