最近の錦織関連記事の紹介(1) Bradenton.com

2週連続優勝したこともあり、また全仏オープン本戦出場が決まったこともあり、最近錦織圭に関する記事が多くなってきています。

しかし残念ながら日本語の記事は事実のみを伝えるものが多く、読み応えのある記事は大体が英語のものです。

全仏オープンは来週から始まりますが、それまでそういった記事をいくつか日本語にして紹介していきたいと思います。

最初はIMGアカデミーのあるブラデントンの地元紙、bradenton.comからの記事です。

なお、日本語訳はvickyさんが行ってくださいました(紹介するまで3日経ってしまいました。すいません。)

Tough year gets better for Sarasota Open champion – Tennis – Wire – BradentonHerald.com

「サラソタ・オープンのチャンピオン、辛かった年が好転」より。
昨年は、錦織圭にとって辛い年であった。肘の怪我のせいで試合にずっと出られず、絶望的になった錦織は、左にラケットを持ち替えて練習したこともあった。
「そうしないとテニスができなかったんです。ひどい状態だった。」ブラデントンに住む20歳の彼は言った。
「5歳でテニスを始めてから、プレイできなかったのはあれが初めてです。(復帰しても)つい3週間前までうまく行かず苦しんでいたのに、突然先週優勝できるなんて。」

錦織は、サバンナ・チャレンジャーのタイトルに続き、ロングボート・キー・クラブ・アンド・リゾート・テニスガーデンにて土曜日に行われたサラソタ・オープンでも、2-6,6-3, 6-4でアルゼンチンのブライアン・ダブールを破り優勝した。

「怪我から復帰して以来、これが5つ目の大会になります。」と錦織。

「2009年1月に肘を負傷し、もうこれ以上はできなくなるまで痛みを我慢しながらプレイしました。昨年の9月に手術を受け、2月に復帰しました。(復帰するまで)本当に長かったから、(肘の状態も含め)状況がいい方へ向かっているといいんですが。」

「これまでの辛い体験があったからこそ、この優勝は、特に報われた気持ちがします。うれしいけど、すごく疲れました。コート上で痙攣を起こしそうでしたから。ここではずっと試合が夜だったし、今日は暑さに苦しめられました。」

怪我のせいで、トップに向かって飛躍していた錦織は減速を余儀なくされた。2008年の全米オープンでベスト16まで駆け上がった錦織は、同大会での最近35年間において第4シード(ダビド・フェレール)を破った最年少プレイヤー、そして1937年以来初めてベスト16に進んだ日本人プレイヤーとなった。

怪我と同時に、全てのことが音を立てて停止してしまった。今彼は、元いた道に戻りたいと思っている。ダブールとの戦いでも、彼は波乱のスタートを切ったが、何とか逆転に成功した。
第一セット、ダブールは完全にゲームを支配していた。錦織を端から端に走らせてその態勢を崩し、余裕を持ってボールを返せないようにして、彼をピンチに陥れた。

「第一セットは本当に彼の思うがまま。僕には何もできなかったし、彼のボールは重くて、大変だった。」と錦織は振り返る。「第二セットでは何かを変えなくちゃいけないとわかってました。もっと攻撃的になること、これがベストだと思った。フォアハンドをもっと強く打つように心がけました。うまく行き始めたので、第三セットでも同じようにしました。彼と戦ったことは一度もないけど、ここでも、サバンナでも、彼の試合は見てましたから。」

二人とも、暑さに悩まされ始めたが、第三セットでは、ダブールの方がより参っているように見えた。凡ミスをいくつか犯すなどダブールは疲労困憊しているように見え、勝利は彼の手から滑り落ちていった。

優勝こそできなかったがダブールは、第三シードに選ばれながら一回戦で敗退した先週のサバンナ大会の時ほど気落ちしてはいない。

「一回戦敗退は誉められることじゃないが、その後丸一週間ハードな練習をした。それがここで花開いたんだ。」とダブールは語った。「第四シードに入って決勝戦まで進み、いい試合をした。これから家に帰って、その後カリフォルニアのカーソン・チャレンジャーに参加するつもりだ。」

IMGアカデミーでトレーニング、ブラデントン・アカデミーで勉強するため、14歳でアメリカにやって来た錦織は、土曜日に始まる全仏オープンが次のステップになることを希望している。でもそれにはいくらか助けが必要なようだ。

「今、メインドローから4番目の所にいるんです。だから、もし誰かが参加を取りやめるか、怪我をしたら入ることができる。入れるか入れないか、可能性は五分五分ですが、火曜日にはわかるでしょう。」と錦織は述べた。

(netdash@鼻血コメント)

この記事においても

  • 渡米したのは14歳でなくて13歳
  • 手術したのは9月でなくて8月

という間違いがあります。どうもよく調べずに、同じソースを見て記事を書いているように思えます。しかし手術の時期は錦織のコメントとして書かれているのが不可解です。

WOWOWのインタビューにおいてはしっかり「8月」と書かれていますし・・・

この手の間違いは日本、海外問わず本当に多いです。

サラソタCHの決勝はスコアの上でもすごい競り合いでしたが、2ndセットでの開き直りと、ファイナルセットでの体力勝負があったのですね。肘が悪くてもフィジカルトレーニング、特にランニングはずっとしっかりやっていましたから、その地道な努力が実を結んだのだと思います。

そして最終的に、全仏オープン本戦に入ることができました。今頃、飛行機に乗ろうとしているころでしょうか。

時差もあり、レッドクレーへの慣れの問題もありますが、チャレンジャーとは言え10連勝して望むということはいい気分だと思いますし、本人もあまりプレッシャーを感じてないことでしょう。

ランキングも下がることはないし、現地に長くいると疲れも出てくることもありますから、意外といい条件で試合に臨むことができるかもしれません。

期待しましょう。

21 件のコメント

  • vicky様、完訳感謝です。
    自分ではざあ~っと記事を眺めただけですから。
    フロリダは相当暑いんですね~

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  • >•手術したのは9月でなくて8月
    つい最近錦織選手自身がそう言っていたいるのを聞いたので、記事を書いた人達は本人が言った通りに書いている可能性があります。気になったので、一応お知らせしておきます。

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  • FYIさん

    それは知りませんでした。情報ありがとうございます。
    (まさにFor Your Informationですね)

    本人が間違えちゃーしょうがないなw

     でも、メディアにこういうことでも裏を取ることを求めるのは行き過ぎた要求なんですかねえ・・・。
     私ごときでも、こういう日付や数字はそのまま使うのは怖いのに。
    時間が無いからしょうがないのかもしれませんね。

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  • 錦織選手のことがニュースが無い時などこちらを見たら
    これからの日程など分かって助かります。
    錦織選手が完全復帰して活躍してくれると
    テニス界も話題性が出てきてテニスも取り上げられるので
    嬉しいですね。
    今は、松岡修造さんくらいが熱血感で出ていますね。
    これからも、記事楽しみにしています。

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  • 6時半に全仏ドロー発表。
    席をはずさないといけないので、ニュース入ったらどなたか書き込みを!

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  • 圭君の相手はGIRALDO Santiagoです。
    伊達さんはサフィーナです。

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  • ご無沙汰してます。

    一回戦は、コロンビアのヒラルド・サンチャゴ
    二回戦は、ジョココロレフの勝者ですね

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  • ヒラルドは典型的なクレーコーターですね!
    強敵ですがなんとか力を出して欲しい!
    もう対戦が待ち遠しいです。

    ジョコ戦見たいです・・・

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  • 【速報】全仏オープン男子 錦織は2回戦でジョコビッチと対戦のドロー
    テニスナビの記事の見出しです。
    ヒラルド選手は知名度がないからこんな記事になったんでしょうが、テニス専門サイトがこんなことでいいのでしょうか。

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  • 圭くん強敵ですね。
    まあ、誰と当たっても強敵ですけど(^^)
    ヒラルド・サンチャゴ・・・応援フード考えつかない
    右にならいます。誰か考えて~~

    2回戦でジョコ・・・・みた~~~い

    それにしてもサフィ~ナを引くなんて・・・・姉さん・・・・

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  • ヒラルド???知らない選手がまだまだたくさんいるなあ。
    フードは冷蔵庫のスミチェックみたいな良いの、あると良いんだけど。

    いやー、それにしても楽しみです!

    Vickyさん、ありがとうございます。

      引用  返信

  • デルレイは2回戦まで、最近のマスターズ1000(クレー)では予選を2回勝ちあがって本戦2~3回戦まで行っています。
    なお、サンライズというCH(ハードコート)の準決勝でベンジャミン・ベッカーにフルセットで勝っていますね。
    ランキングも09年末の107位からジリジリ上がって、今55位です。
    こりゃあ~、強そうですね~~(~_~;)

    http://www.atpworldtour.com/Tennis/Players/Gi/S/Santiago-Giraldo.aspx?t=pa

    でも、圭君のことだから何があるか分かりません!
    Geoさんの言うとおり、私もジョコとの対戦が見たいです。

      引用  返信

  • サンライズCHでベッカーに勝ったのは準決勝ではなく、準々決勝でした。
    訂正します。

      引用  返信

  • これは強そうですね。。。

    しかし全米でベスト16に入ったときも初戦モナコでしたよね?

    モナコも相当の実力者ですから、ヒラルド相手でも勝てないことはないはずです!!

    是非ノールとの2回戦が見てみたいですね!!

      引用  返信

  • データ担当のみなさま、
    詳しい情報ありがとうございます!!

    応援フード隊員としての提案は、

    「冷やめし」と「オールド」と「さんま」と「ちりめんじゃこ」

    だめですかねぇ。

      引用  返信

  • 私もなんかそれっぽいの見つけました。
    http://www.otoriyose.com/shop/agosho/ITA492D6CC7E852F.html

    ヒラルド・サンチャゴ
    平戸産地アゴ(平戸産のアゴ)※アゴ;トビウオ

    普通にお店でアゴだし売ってますよね。い~味がでますよね~。
    でも、この際、平戸特産品なんでも、って海産物全般じゃんww

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    ABOUTこの記事をかいた人

     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。