海外記事翻訳 "San Jose: Oh Kei" (tennis.com)

アメリカのテニスマガジンのオフィシャルサイトtennis.comより。

やっぱり、スポーツジャーナリズムの面では日本より海外の方が進んでいる気がします。残念ながら。

良質な記事が多い。

この記事で分かったこと

・まだ英語はそんなに得意でない。

・ステパネクとも練習することがある。

・春にはヨーロッパのクレー大会に参加する予定。

・選手など関係者の間での評判は上々。

※自然な日本語にするためにかなり文の構造を改造しています(意味は変えていません)。翻訳の専門家ではないので、ご容赦ください…。

San Jose: Oh Kei by Kamakshi Tandon, Feb 22, 2008

サンノゼ:Oh! 圭(OKと掛けてると思われます)

轟音をとどろかせていた圭トレイン(注:錦織選手の最近の特急電車のような活躍と、「A列車で行こう」のTake the A-trainを掛けてると思われます。)がサンノゼの2回戦でアンディ・ロディックによって止められた今、このあたりはずっと静かになるだろう。

最終ゲーム、2つの雑なエラーでブレイクされた(錦織の)プレーはいただけなかったが、彼は2週間で9試合もこなしていたのだ(から無理はない)。それでもどうにかロディックに強い印象を与えることには成功した。

錦織がトーナメントに残っている間、日本から来たTV局、新聞、雑誌のレポーターの数は日を追うごとに指数関数的に増えていった。今日もさらに何人か到着した ― 折りたたみ椅子に不安定な状態で腰かけたままうたた寝するといった、「到着したばかりで時差ボケなんです」と言わんばかりの状態だったのですぐに分かった。

彼らの仕事は誰かから錦織について何かを聞き出すことだ。--誰でも良いから。真っ先に思いつくターゲットはデルレイビーチ決勝での犠牲者、ジェイムス・ブレイクだ。「圭は素晴らしいプレイをしたと思うよ。」ブレイクは言った。「僕はちょっと受け身になってしまった。そこを彼に付け込まれたんだ。まだ子供なのにあんなに落ち着いているなんて、とても驚いたよ。」

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クエリーは準決勝で4つのマッチポイントを握りながら、このティーンエイジャーの前に屈した。「彼はすごい選手だ。ファイナルタイブレ9-7の、素晴らしい試合だった。」クエリーは続けた。「決勝でジェイムスを破ったんだからいい選手なのは間違いない。ボールを巧みに打つしね。彼は頭角を現してくると思うよ。いや、もう現してるか。」

ロディックの試合後の談話:「感心したよ。彼はコースを変えるのがうまいし、ボールをとてもうまくひっぱたくんだ。リターンからウィナーを取ってくるし・・・彼は素晴らしい選手になると思うね。」

他の誰かに聞いてみたらどうだろうか?ラデク・ステパネクとか、圭のことをどう思っているのだろうか?

「僕はBradenton(ボロテリーアカデミーのこと)でよく練習してるから、彼とは良く練習したよ。彼はとてもいいプレイヤーだし、将来は明るいね。この11月、12月も彼がアカデミーで猛練習しているのを見たけど、成果が出ているようだね。」

「彼は動きがいいし、サーブの組み立てもいい。深いところに入ってくるから厄介なんだ。けどもっといいのはフォアハンドだね。」

昔の評価レポートによると、彼の強みはグラウンドストローク(特にフォアハンド)とフットワークであるとされている(しかしディエゴ・ハートフィールドとの1回戦では動きが鈍く、予選から優勝した先週のデルレイビーチの影響による疲労があった。)。

サーブはまだ改良する必要があるが、通常の両手打ちバックハンドの他に片手スライスも打てるようになったので、たまにはネットにつこうとするだろう。

(注: once in a rare while = たまには、と訳しましたが自信ありません。「まれではあるが」かも。)

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錦織は4年前にアメリカに移住、ソニーCEOが設立したファンドの援助によってボロテリーアカデミーでのトレーニングを始めた。しかし、彼はまだ英語をしゃべることに対しては及び腰である。アカデミーの選手にありがちな、アメリカナイズされたティーンエイジャーではない。

「最初の1年は、まったく英語がしゃべれなかったので辛かったです。周りのアメリカ人全員が怖かったです。今は大丈夫ですけど。」と錦織。

しかしこれが、彼がスポットライトを浴びて以来最も長いスピーチの一つであったことを考えると、彼に自分のことを語らせることは容易ではないと思われる。

しかも、他の選手からの評判がすこぶる良いものの、突っ込んだ話が出てこないので貼る。だからもっと詳しい話を聞きたければ、コーチのところに行くしかない。少なくともボロテリーアカデミーやIMG関係者には6、7人くらいは錦織のキャリアに関わった人物がいるだろうが、現在の帯同コーチである元プロ選手のGlenn Weinerに聞いてみた。

錦織の強み

スピードを決して甘く見ない所。彼のスピードは脅威的だ。今日、錦織が練習した選手とも話したんだが、いいショットを打ったと思ってもちゃんとボールに追いついて、そこから何か仕掛けてくることができるのはすごい、と言っていた。

攻撃的なショットを打っても、彼は追いつくことができるだけではなく、攻撃につなげるために守備的に返すことも、そのまま攻撃に転じたりすることもできる。

彼のストロークは非常に強力だ。ボールが深いし、非常に勢いよく跳ねてくる。超強力なフォアハンドは大きな武器だ。これを打たれたら、相手は窮地に陥る。つまり相手はいいショットを打たなければならないプレッシャーをかけられるのと同時に、いいディフェンスをしなければならないプレッシャーもかけられるのだ。

片手スライス

強打するのは誰でもできるし、ペースを変える必要もあるのでスライスを覚えなければならない。スライスがあれば、相手にボールを持ちあげさせることができ、攻撃的なショットを打つチャンスが生まれる。

同じペースでボールを打ち続けたら、相手がそれに慣れてしまうので良くない。

サーブ

現在、改良中だ。強力なショットではないが、みんなが考えるほど悪くないし、数字ほど悪くはない。我々はサーブ、特にセカンドサーブのバリエーションを増やすことに取り組むつもりだ。錦織が本当にうまくできることは、彼がいいリターンを打たれてたとしても、それをポイントを支配できるようなところに返すことができることだ。しかし、そうだな、もっと(サーブで)フリーポイントを取ってピンチに陥らないようにしなきゃいけないね。

(注:「いいリターンを打つ」か「いいリターンを打たれても」か判別できず。文脈より判断しました。)

錦織、Weinerともに今年、50位以内に入れると考えている。錦織には守らなければならないATPポイントはあまりないが、昨年の一部を棒に振った原因となった、背中の故障の状態を注意深く見守る必要がある。

デルレイビーチの優勝は彼のサポートチームにとってすら驚きで、現在、スケジュールを再調整しているところである。4月のアメリカでのデビスカップ後はチャレンジャーを戦う予定だったが、代わりにヨーロッパのクレーコートでプレイするプランを立てている。

錦織の取材班もまた、飛行機やホテルの予約を慌てて変更せざるを得ないでしょう。想像してみてください。

2 件のコメント

  • 鼻血さん、お疲れ様です。

    ちょっと、おせっかいな発言なんですが、
    WEBユーザビリティをかじったことのある人間としてアドバイスをば。

    今はブログのUIの構成が、左から、

    記事、カレンダー・コメント、カテゴリ・広告

    になっていますが、記事を真ん中に変更できるのであれば、
    そちらの方が見やすく、閲覧のリピータも増えると思います。
    お忙しいと存じますが、ご検討いただければ幸いです。
    では。今後ともこのブログを楽しみにしております。

      引用  返信

  • 顔がOSさん、アドバイスありがとうございます。
    UIの件は私も同感なのですが、CSSを勉強はじめたばかりで、まだやりかたが分からないんです。
    現在、テンプレートのまま使ってます。ようやく、記事ポストのタイトルを太字にすることに成功した、ってレベルです。

      引用  返信

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     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。