【写真追加】期待に応える今季2勝目!トップ10に王手(2014バルセロナ決勝)

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2014 Barcelona ATP 500
Final
Kei Nishikori[4] def. Santiago Giraldo, 6-2,6-2

期待通りの圧勝で、クレー初優勝、欧州初優勝、ATP500 3勝目、ツアー通算5勝目です!
1回戦こそファイナルまで行きましたが、勝敗という意味では危な気ありませんでした。つまり全試合、それほどハラハラせずに見ることができたと思います。ナダルが敗退したとは言えクレーのATP500大会でこの勝ち上がり方は驚異的の一言です。

「錦織はクレーが苦手」説も根強くありましたが、このブログでは「土土錦織」などのキャッチフレーズと共に錦織のクレー適性を信じてきました。それが証明された形になったと思います。
スピンの効いたストロークに加えクレバーな戦略性を持っていますし、ショットの多彩さが生きるサーフェスに錦織のテニスが合っていないわけがありません。
クレーではビッグサーブでもリターンできる可能性が高まりますので、その点でもアドバンテージがあります。

錦織の場合ハードコートの実績がありますし、芝も経験が足りないもののプレーを見る限り十分適応できると思われます。いわゆるオールラウンダーなので「クレーコーター」としては認識されることはあまりありませんが、体力が強化された今、クレーコートで最有力な選手の1人に数え上げられると思います。

股関節の故障に関しては、最後までMTOを取らずプレーし続けることができましたし大きな心配はいらないでしょう。また5試合戦いましたがゲーム数も多くなく(90ゲーム)、次の試合(マドリッド)まで1週間を調整に充てることができますので疲労も回復できそうです。昨年はマドリッドと全仏で180ポイントずつ稼いでおり、クレーシーズン中にトップ10に入るためにはある程度の戦績は必要になりますが、その可能性は大いにあると見ます。

さて本日の試合の流れですが、まずヒラルドが積極的に仕掛けてきました。最初の数ゲームは調子を測る意味もあり様子見のラリーが展開されることが多いのですが、ヒラルドはそれに付き合うと見せかけて突然強打。錦織の予測を上手く外していましたし、ショットの威力も十分でした。2-0でヒラルドが先行。

しかし今大会の他の試合と同様、少々攻められた位では全く動じないのが今の錦織。ショットのクオリティが上がり、ヒラルドが強打できる球がなくなってきました。すると今度は錦織から早い段階で仕掛けるラリーが増え、ヒラルドが左右に大きく振られる場面が増えました。

ヒラルドもよく粘ったのですが、錦織のコースがエグすぎて最終的にはポイントが奪えず。6-2で1stセットは錦織。
セカンドセットに入っても流れは錦織ペースのまま。ヒラルドは一発逆転を狙ったフラットの強打も入らず、打つ手がなくなって試合は完全に錦織の手の中にありました。

結果は錦織の圧勝でしたが、ヒラルドは決して楽観できる相手ではなかったと思います。相手の棄権による勝利が2つあり体力が残っていましたし、あのアルマグロに素晴らしいプレーで勝ってきたのですから。この難敵にこのスコアで勝利できたのは、錦織が自信を持ってプレーしたからです。リードされてもリカバリーが早い。元々リカバリー力についてはツアー屈指のレベルにある錦織ではありますが、数年前は立て直すのに1セットくらいかかっていたのが今は1,2ゲームくらいになっています。やるべきことが明確になっており、それを実行するだけのフィジカルと、ハードワークに裏打ちされた自信があればこそだと思います。サーブも強化されてショートポイントが増え、結果として体の負担も減っている。素晴らしい好循環の中に今、錦織はいると思われます。

最大の敵は私が調子に乗ることでしょう。

昨年も「錦織圭本格化宣言」のあとに錦織が調子を崩してしまいましたし、私が調子に乗って錦織を褒めちぎるとあんまりいいことがない。
私も科学技術系の人間の端くれなので、非科学的なことは一切信じないのですが、

こんだけおかしなことが続くと心配にもなるんじゃあああああ

逆フラグの神様、今回は見逃してください!!!

以下、動画&写真集。

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115 件のコメント

  • ロジャーではないんですが、ダンテコーチ(本物と思います)が圭君のFBにコメントいれてくれてますよ~
    圭君の英語の報告動画のところです。最初がスペイン語で始まるので「very good spanish]って言っています。
    「いいね!」がいっぱいつくと喜んでもらえるかな?

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  • 強い強い圭くんでした。
    復帰明け、初めてのクレー大会で優勝、本当にすごいことですが、勝てて当たり前なんて思わせてくれる選手になってるんですね。
    身体の半分位ある大きなトロフィーを頭上に載せてる圭くん、微笑ましくも誇らしい思いで見ていました。
    これから何度でもこういうシーンが訪れそうでワクワクです♪

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  • 遅ればせながら…、
    圭くん、おめでとう〜!!!
    私も、素顔の顔とコートでの顔のギャップにやられている一人です。
    強くなればなるほど、遠いところへ行ってしまうような気にさせられ…、
    と思いきや、インタビュー等で見せるあの顔…。
    強くなれば、普段の時にも図々しさがでてきそうなものの、
    圭くんにかぎってはどれだけ強くなっても、普段の顔に初々しさは抜けない…。
    そんなところが、私にとっては最大の魅力です。

    トロフィーを持ち上げさせられた(?!)姿をみて、おいおい、そんな事したら肘に負担が…
    と思わず体のことを心配したのは私だけ?!ではないと思いますが、これからも体を大事にして
    頑張ってもらいたいですね!!!

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  • 今、報道ステーションを見てましたが、盛りだくさんでしたね。映像も、解説も。
    修造「クレーコートの白いラインで普通が特急になっちゃったんですね。」
    うわあ、そんな細かいところ解説してるのここだけだろ、と思いながら例えにニヤッとしてしまいました。

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  • 優勝おめでとうございます!!
    見れたのは準決勝、決勝の二試合でしたがホントに強かった!誰かおっっしゃってたように、好調というより地力が底上げされたトップ5のテニスに見えましたね。
    それにしても地力が上がったのは知ってましたがここまでとは。。
    以前ならハラハラしながら見ていたのが、安定感抜群なので全然安心して見てられました。
    チャンのコーチング効果が言われてますがそれだけではないはず。これまでのハードワークの実りでしょうな。
    次のMSとRGが俄然楽しみになってきました。応援していきましょー

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  • 団長、写真アップありがとうございます。
    プールに飛び込む圭くんと、ボールボーイ、ガールたち、微笑ましいですね♪

    試合は、GAORAで観戦していましたが、あまりにの圧勝に嬉しいを通り越して、あっけにとられてしまいました。
    でも、ジワジワ実感が沸いてきました。
    逆フラグコメント、私も爆笑しました。

    これからも、応援してきいますので、よろしくお願いします~
    目指せランキングトップ10入り!

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  • 錦織君優勝報告ブログ更新してますが予想通りグルビスとの前回の対戦忘れてますねw 負けた相手なら忘れるのも分かるのですが勝ってる相手なのにw

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  • 圭くんのブログ更新されていますね!
    決勝の前日はいつもなかなか寝付けないとか、緊張で固くなったりとか、試合中のプレーからは想像がつきません。
    でもそういう普通感覚が圭くんの魅力でもあると思うのです!(^^)!
    バルセロナはドローセレモニーからの参加でしたし、最初から最後まで圭くんが主役の大会でした!

    何気にディミくんとシャラポワが同時優勝だったんですね(#^^#)そちらもおめでとうです!

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  • 中六さん、かぶってしまいました、すみません(>_<)
    そこ気づきませんでした、圭くんらしいですね(^^;)

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  • 中六さん、私も前スレでかぶってました。ごめんなさい。
    負けた相手を忘れるのは困りものですが・・・勝った相手を忘れる分にはよろしいかと(^^)

      引用  返信

  • ヒラルドについて「いつもの彼ではないような強さを感じました」

    正直ですね(笑)

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  • たいへん遅ればせながら…心の底からおめでとうございます!!!団長のいつもながらの鋭く温かい分析、皆様の喜びの声や感想により、私のつたない思いは全て語り尽くされ、これ以上申し上げることはありません

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  • あれ、途中で切れてます。さらに高みを目指して…圭クン、チーム、そして錦鯉!

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    ABOUTこの記事をかいた人

     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。