6年ぶりの錦織の試合生観戦！あまりにも美しい攻めに酔いしれた（2024デ杯コロンビア戦第1日 vs. メヒア）

2024 Davis Cup Worlg Group I
Japan vs. Colombia Tie 2
Kei Nishikori def. Nicolas Mejia, 6-4,6-4

６年ぶりに生で見た錦織について、レビューの前に先に率直な感想を述べますと、

錦織、上手すぎ！

の一言です。
完全に忘れていた感覚が蘇ってきました。これこれこれだよ錦織圭はー！って感じで。
本人は「100点とは行かなかった」「緊張があった」と必ずしも満足はしていないようですが、いやいや素晴らしいショットの連発でした。
今年、復活してからずっとショットのフィーリングは良い、フォアなどむしろ以前よりずっと良いと行ってきましたが、それを再確認しました。
今日見た錦織は、2018年に見た錦織と比べても遜色ないレベルのテニスをしていました。

もちろん、相手が200位台の選手であったこと、1試合のみであったことは考慮すべきです。
このテニスが上位選手に対してできるか、それも1試合だけでなく1大会通じて、そして1年通じてできて初めて完全復活ですから、先は長い。
それでも何年も怪我に苦しめられ、満足に試合もできなかった錦織がここまでテニスのレベルを保って、しかも最近はフィジカル100％とは言えないまでも徐々に試合をこなせるようになってきている、そのことが何よりも嬉しく感じます。

それでは試合のレビューに移りましょう。いきなり20ポイント超えのゲームからスタートしました。
相手のメヒアの速いサーブにも素早い反応でリターンが良い錦織、ラリーでもメヒアが素晴らしいディフェンスで何度も錦織のウィナー級ショットを返せば、錦織もそこは十分予測していたかのように落ち着いて攻撃しますが、このゲームはブレイクできず。

メヒアは走らされてからもしっかりと深く返球できる選手で、予想以上に粘りがありました。ただ錦織の攻撃力はそれをも上回り、本当にそれはそれは気持ちよさそうに速いテンポのライジングで左右に振り回します。
メヒアが返しては錦織が再び攻撃、メヒアがまた返すという面白いラリーが続きますが、錦織の攻撃力が上回り、1ブレイクアップした錦織がそのままセットを取ります。

セカンドセット、メヒアのサーブがよくなり、錦織に初めてミスが目立つゲームが出ました（相手のサービスゲーム）。体力が気になるタイミング（体力切れというほどではないが、フレッシュな時のままの感覚で何も考えずプレーするとショットの飛びが変わって来る頃）でしたので気になりましたが、その後も特に変えることもなくそのまま最後まで打ち抜けましたので、試合をこなして体力も上がってきているのかな？と思いました。

第5ゲーム、それまでしっかりサーブの優位性を保っていたメヒアでしたが、40−15からダブルフォルトしてしまうと錦織が好リターンを連発してブレイク。するとサーブも脱力してスピードが上がり、ノータッチエース交えてますます錦織劇場（逆転版ではなく、攻めダルマ版）に。
終わってみればノーブレイクできっちり各セット1ブレイクした錦織が危なげなく勝利しました。

いやもうウォームアップの時から軽く打った錦織の球の伸びとボールの落ち方がすごくて驚きっぱなしでした。やっぱり錦織は天才、特別な選手だという思いを新たにしました。

問題はフィジカルです、今年の復帰後、ずっとフォアは最高ですしストローク全体は問題ありません。サーブに波があることと、とにかくフィジカルですね。
イタリアのチャレンジャー2大会も、テニスは良かったのにコモではQF棄権、ジェノバではムナルに6−2、4−0から足の負傷があったのか、動きが悪くなり逆転負けを喫してしまいました。

あれだけのテニスをして2大会で28ポイントのみ、そしてこのデ杯ではポイントつかないし、ダブルスまで出ちゃうし、来週からも試合もあるし・・・と心配は尽きないのですが、それでも今日何の問題もなく試合ができて、少しずつ体の調子も上向いているのかもしれません。
少なくとも、エントリーしてはキャンセルしてを繰り返していた頃と比べると、間違いなく本人も（体の）手応えがある感じですよね。
あんまり痛いとか言ってないような気がするし・・・。

この後も東京以外に成都、上海、ウィーンにWCをもらって出場予定があるみたいですし、全部出たらえらいこっちゃですよ。大復活への足掛かりとなるかも。
その前に明日ですね。
今日の感じだと明日の試合出場も問題ないでしょう。ダブルスですから体の負担も小さいし、シングルスは日本が2敗しなければ回ってこない。
日本の勝利が決まったら、残りの試合はキャンセルになるか、選手交代（ダニエルか望月に）だと思います。