2セット終わったところで肩の痛みにより棄権するも、収穫大大大の復帰!(2024全仏2回戦 vs.シェルトン)

2024 French Open
2nd Round
Ben Shelton def. Kei Nishikori, 7-6(7),6-4,ret.

雨により2日がかりで行われた2回戦は、錦織の棄権で幕を閉じました。
初日は5-5まで。錦織は1回戦で4時間越えの試合をした影響か、肩の付け根を気にしながらのプレー。サーブもスピードが出ません。
それでもストロークでは優位に立ち、工夫しながらキープを重ねます。4-5で15-40のピンチがありましたが、力が入ったシェルトンがミスをして凌ぎます。
1回戦の疲労はあったはずですがフットワークは保っており、フォアハンドストレートが内側に入らず、タイミングも早かったことから好調は維持できているようでした。

しかし凶悪なシェルトンサーブはブレイクできず。これは仕方なし。

2日目(30日)も雨で試合開始が遅れましたが、日本時間で深夜1時ごろスタート。
少し休めたことはラッキーでしたが、肩の痛みは癒えず。今日もコースの工夫でサーブをやりくりせざるを得ない状態でした。

タイブレーク5-2までは順調。ただ、ここからアプローチや3球目のミスが出て、1ミニブレイク差で落としてしまいました。

2ndセットに入るとシェルトンがリターンから攻撃してきたこともあり、3球目ミスを頻発。肩の影響もあったかもしれません。
0-4まで行きましたが、その後はしっかりキープ。2-5からは初ブレイクを奪い、3rdセット以降に光が見えてきたところでの棄権でした。

結果は残念でしたが、サーブを強く打てない状態でも世界15位のシェルトンに互角のテニスを見せてくれた錦織、思ったよりずっとテニスの調子がよく、安心しました。
ただ、キープの不安定さに課題は残ります。これは復帰前からですが、3球目のミスが固まってブレイクされるパターンが目につきます。
1セットに1回程度ブレイクされるのは普通です。キープ率80%くらいだとそうなります。ただ、ブレイクされる時は「相手が良かったね」となるべく言えるような内容にしておきたいところ。
個人的意見としては、サーブで押せなかった時はもう少し攻撃性を下げてもいいのかなと思います(カウントにもよります)。
とはいえ、緩めると逆襲されるから先手を取りたいという気持ちも十分理解でき、難しいバランスであることは想像できます。
そんな中、デュースサイドのワイドスライス(いわゆる鼻血サーブ)からフォアのストレートというパターンが確立できていたのは良かったです。ミスになるか、内側に入ることが以前はよくありましたので。

シェルトンのプレーも良かったと思います。ディフェンスは上手くないし、ミスもしてくれますがタイブレークの土壇場での積極性があり、リターンのアタックも思ったより深く入ってきました。

大会直前までは「錦織の復帰はまだかいな〜」と言っていたことを思えば、直前の練習から含めて夢のような1週間でした。1回戦の勝利は内容も展開も格別でしたし、2回戦でも錦織はまだまだ十分通用すると思えて非常に喜ばしかったです。
あとは(いつも言っていますが)体の状態だけ。今回は肩ですが、前回の膝も完治したか不明ですし、芝のシーズンに入るとスリップからの捻挫も心配になります。姿勢を低くすることによる臀部の故障も過去にありました。

無理をする場面ではないので来週エントリーしているザグレブCHへの出場は取りやめるのではないかと想像していますが、そのあとハレ、イーストボーンと芝の大会にエントリーしています。ここをなんとか怪我せず乗り切ってウィンブルドン出場を期待したいですね。

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     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。