ミュラーの初優勝目指したファイトに敗れるも、収穫しかない1週間(2025香港決勝)

2025 Hong Kong (ATP250)
Final
Alexandre Muller def. Kei Nishikori[WC], 2-6,6-1,6-3

悔しい!ものすごく悔しいです。試合後の錦織も悔しそうでした。
でもこんなに早くATPの決勝に戻ってきた錦織に感服します。大会を通じてずっとamazingなプレーを見せてくれました。そして5試合を故障なく戦うことができました。悔しい敗戦ながらも今後の錦織圭にネガティブな要素は見当たりません。

ミュラー、連日のフルセットマッチに疲労があるかと思っていたのですが、最後まで動きが落ちませんでした。初優勝に賭ける執念も凄まじいものがありました。1stセット、錦織の猛打の前になす術がないように見えたのですが、2ndセットでより強気のプレーに変えてきたり、追い込まれてからの返球も1stセットよりいいところに返ってきたり、とにかく見事でした。

錦織は少々疲れが出たでしょうか。2ndセット以降、ストロークの凡ミスが増えました。それでもファイナルセット、ピンチを粘りで凌いで3-3まで行き、いつもの錦織劇場を期待したのですが、ミュラーが全く隙を見せてくれませんでしたね。

5試合のうち2試合は相手の体調不良もあって短時間で終わったのですが、まだ100%の体力ではないのかも。それでも昨年より確実にスタミナが戻ってきています。久しぶりの5セットマッチ、全豪オープンでもまだ不安はあるでしょうが、中1日で進行するので回復の時間もあります。

今大会の錦織のプレーを総括しますと、

  • フォアの攻撃力がアップ。フォア側に振られた時に返球が弱くなることも減った。
  • 右足を引き寄せるサーブフォームに戻し速度アップ。180kmh台後半を連発。デュースセンターのフラット、アドセンタースライスが好調。
  • リターンの精度も上々。セカンドサーブに対するリターン凡ミスも減った。
  • 後ろに下がらないプレースタイル、隙を見つけてネットに詰める技術はATPでも唯一と言える存在。
  • スロースターターの癖が出なくなってきた。1stよくて2nd落ちる傾向はまだ残る。
  • バックハンドを軸に多彩なショットで翻弄するプレースタイルからフォア強打を軸に打ち勝つスタイルへ変貌中(いざとなればどっちもできる)。
  • 体力はまだ上げる必要はありそうだが、相当戻してきた。3セットマッチを週5試合こなせる。
  • 怪我がない(痛いところは常にあると思われる。テニス選手の宿命)。

てな感じで、ポジティブワードのオンパレードです(スマッシュはご愛嬌)。
どの選手も強いので、これからも勝ったり負けたりだとは思いますが、怪我さえなければ50位は時間の問題と思われます。
今週165pを獲得して来週、743pになります。これはライブランキングで74位です。50位は1,115pなのでまだ372pと少し遠いものの、全仏オープンまで失効ポイントがないため、ランキングは上がる一方です。

惜しくも鼻血を出すことができませんでしたが、錦織大大大先生、そしてブログ読者&Twitterフォロワー&ツイキャスリスナーの皆さんのおかげで最高の年末年始となりました(もう仕事やる気にならん)。こんな日々が戻ってくるのを待っていましたが、去年の秋くらいまではいつになるか想像もついていませんでした。感謝です。

52 件のコメント

  • 前言撤回!
    団長さん紹介のインタビュー記事!
    錦織の表情、言葉の強さ!
    自信に満ち満ちているって(´゚艸゚)∴
    表題の「簡単には負けない」と錦織の言葉の
    「誰とやっても簡単に負けることはない」
    は違いますよね。
    まあ、いずれにしても、「今は特に痛いところもない」
    の言葉で大安心( ¯﹀¯ )
    実は昨日練習動画みて、かなり心配だったので💦
    もう、すっかり、親戚のおばちゃん(^_^;)

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     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。