シャンの不運な棄権で決勝進出。6年ぶりの優勝に向けて錦織に死角なし!(2025香港準決勝)

2025 Hong Kong (ATP250)
Semifinal
Kei Nishikori def. Shang Juncheng, 4-3 ret.

錦織がキープし4-3となったところでシャンのリタイアにより決勝進出となりましたが、あまりの予想外の結果に非常に驚きました。前夜から発熱があり、「コートに立っているのが奇跡」だったとのことです。

シャンは最初から飛ばしてきて、200キロ前後のサーブを左右に打ち込めばストロークも一撃必殺。これは厳しい戦いになるだろうと思われた矢先の出来事でした。

対する錦織も調子を維持ししっかりキープ。第1ゲームは3球目ウィナー祭り。第3ゲームはビッグサーバー錦織圭が登場と、観客とツイキャス参加の錦鯉たちを大いに沸かせました。

今振り返れば確かに、リタイア直前の第7ゲームではシャンのミスが3本になっていましたから、限界に近づいていたのかもしれません。

それにしてもニコニコと笑顔を絶やさずプレーするシャンの様子からは、全く予想できない結末でした。
あの表情はどういう気持ちから来ていたのでしょうか。仲の良い錦織との試合を楽しんでいる表情に見えていたのですが、自身の体調が絶望的なことによる苦笑いも含まれていたのかもしれません。
全豪オープンまでに全快してくれることを祈ります。元気な状態での再戦が見て見たいですね。

このような終わり方は錦織も望んではいなかったでしょうが、体力を温存して決勝に臨むことができることは、錦織の言葉を借りれば「むちゃくちゃでかい」です。
このように心技体揃った状態で決勝を迎えることができることなど滅多にありません。

決勝の相手ミュラーは、準決勝を見る限り素晴らしいプレーをしていたものの、今の錦織であれば勝算は高いと思います。

相手の体調不良という(勝負という意味での)ラッキーが2回あったとは言え、錦織のプレーは間違いなく大会参加選手中、ナンバーワンだと思います。昨年秋か調子を上げてきているのは認識していましたが、ここまで復調しているとは本当に、この大選手にはいつも予想の上をいかれてしまいます。
体もできていますし、サーブも良くなってどんどん死角がなくなってきていますね。

優勝すれば、本人の次の目標である50位が目の前にくる62位前後になる見込みです。こんなに早くそんなところまで来るとは、、、喜びもありますが驚きの方が大きいかも。

決勝は当然、鼻血対象試合です。

ABOUTこの記事をかいた人

 テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。