【大会の展望追加】2016バルセロナ 大会プレビュー

ナダル復活!!

錦織がモンテカルロに出場せず、バルセロナを選択し続ける理由

3連覇がかかったバルセロナ大会、今年もやってきました。
なぜモンテカルロに出場せずにバルセロナなのか?遠征期間を短くするため?連覇がかかっているから?それもありますが、トレーニングのためでしょう。
内田暁さんがずばりこの疑問に答えてくれています。

錦織圭がマスターズ1000大会を欠場してまで2週間休む理由|集英社のスポーツ総合雑誌 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva|Otherball

トレーナーの中尾公一氏が『チーム圭』に加わった2013年以降、錦織は、「ピリオダイゼーション(期分け)」と呼ばれるトレーニングメソッドを取り入れている。これは、シーズン中にも複数回のトレーニング時期を設け、段階的なトレーニングを体系的に組み合わせることで、最大の効果を発揮することを目指すものだ。

 錦織の場合は、2~4週間のトレーニング期を、年間4~6回設定している。昨年では、全豪オープン後の2週間(2月)、マイアミ大会後の2週間(4月上旬)、ウインブルドン後の3週間(7月)、そして楽天ジャパンオープン前の2週間(9月)――。これらの各数週間こそが、あらかじめ設けられたトレーニング用の期間だ。

ということです。
定期的にトレーニング期間入れないと、12月のトレーニングの貯金だけでは1年間を乗り切れないと思います。
4月中旬から7月上旬まで、欧州遠征長いので、そこを短くする目的があるようです。

それか、バルセロナのサッカーを観たいからじゃないですかねw

というのは冗談ですw

ということで、今後もモンテカルロは出ないのかな、と思います。1000ポイントは惜しい気もしますが、バルセロナで好成績を残す可能性が高まり、欧州遠征を乗り切りやすくなるのでトータルで得という判断でしょうね。

遠征にもっと慣れ、体力的にも大丈夫という目処が立ったらモンテカルロも検討するのかな、と思います。

試合の展望

対戦相手の想定は、

2R Ymer or De Bakker
3R シャルディ[13] QF アグー[5] SF ガスケ[4] (ペール[6])
F ナダル[1] (フェレール[3])

ドロー:Barcelona | Draws

3Rが最初の山です。シャルディはクレーがベストサーフェス。唯一のタイトルがクレーです(2009シュトゥットガルト)。
全仏オープンでも2回、ベスト16に進出しています。
錦織から見て対戦成績3勝2敗。2敗はともにクレーです。また、ジュニア時代から数多く対戦し、その頃はシャルディの方が強かったことから名前負けもあまりないと思われます。
プレースタイルは豪快なフォアハンドが特徴で過去、錦織も苦戦を強いられています。
QFのアグーより厄介かもしれません。
アグーも非常によい選手ですがプレースタイルが錦織と比較的似ており、実力どおりに試合が決まりやすいと思います。
ですが錦織がまずいプレーをすると一気に持って行かれる実力を持っているので、楽観視はできません。

SFはガスケでもペールでも因縁の対決という感じです。
ペールには昨年2度もきつい敗戦を喫し、怖いイメージがありますが安定感がなく、普通にやれば錦織の方が上だと思います。
ただ乗せないようにしたい。
ガスケは、そろそろ勝てると思うのですが実際に1度も勝ってないということが影響しなければ良いのですが。
まあ錦織も負けず嫌いなので、どっちかというと「今度こそ勝ってやる」だと思います。
2人とも意外なところで負けることがあるので、クエバスあたりが上がってきても驚きません。

決勝は・・・ナダルでしょう。フェレールは、今年は苦しい戦いが続いていますね。完調ならまた話は別ですが、今の状態では復活ナダルに対しては苦しいのではないでしょうか。

ナダルは試合勘と自信を取り戻しましたね。
モンテカルロのプレーは見事でした。決勝でのモンフィスがすごいプレーをしたにも関わらず、トータルの力でファイナルセットは突き放しました。ティームの猛攻をしのいだ試合がターニングポイントだったと思います。

過去、何回もこのスケジュールで勝ち続けており、疲労は期待できないでしょう。
しかしこのナダルに勝ってこそ価値があります。
ATP 500の大会ですが、ひょっとしたらローマより重要な意味を持つ大会となるかもしれません。

一旦切ります。

117 件のコメント

  • lanuさん

    賛同いたします。
    同じような見方をしていました。
    慢性的な手首痛を抱えていたはずで、ラケットを変えると同時にフォアを微修正、しかしバックアウトが増えたことで思い切ったダウンザラインも打ちにくくなったと見ています。(今は打ててますね)

    ④についてだけは意見が違いますね。
    陣営からは、体力温存のためショートラリー内で攻めてポイントを取る練習としてバルセロナを使えと言われ、負けてもそれで良しと言うことになっているが、なんだかんだ言って錦織は勝ちにこだわると思っています。
    三連覇がかかった大会で手は抜けず、決勝でナダルを倒す気マンマンではないでしょうか。

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  • @マウベールさん

    アカプルコは2013年まではクレーコートでの開催で、シャルディには2012年に敗れているので、クレー2敗ですね。

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  • バルセロナのスケジュールひどいですね
    錦織の山で錦織だけ本日なしでほかは2回戦
    結果、3回戦は錦織が連戦でChardy(勝ったら)は中1日
    さすがに差別かとすら思ってしまいます

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  • 生中継はBS朝日午後11時からですよね?スポーツchanne加入してないので。以前テレ東で放映した時やれ嬉しや、と思ってみてたら最後時間でバッサリの生殺し状態で憎さ100倍になった事がありましたが。スポンサーがあるから民放はつらいですよね。1時間枠だけど今度は大丈夫かな

    といっても22日から海外で確実に見られない僻地なんで、このブログの実況たよりにしてまっせぇー はてWi-Fi あったかな?

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  • @団長さんのファン さん
    私も気の弱い日本人なので(笑)、気持ちは分かります♪ ただ、マドリッドではそうだったのですが、スペイン人はラファ目当てで、それ以外の試合には興味のない人が多い(特に招待席の人)ので、結構大丈夫だったりします。来年は参戦が決まったら、オフィシャルでチケット即確保してみてはいかがですか? 行けなくなってもeチケットなので、転売は楽だと思います

    私も3回戦のシャルディ戦がポイントだと思います。QFはドルコの可能性もありますが、どちらにしても、ここは楽な気がします。モンテカルロの決勝をみたら、ラファは復活したけれど、かつてのクレー無双状態ではまだないと思いました。Keiくんの昨年のクレーでのプレーレベルが保たれているならば、優勝候補筆頭ではないでしょうか~♪

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  • @通りのすがりのさん

    簡単に差別の言葉を出すのはどうかと思いますよ。

    1回戦のイメールが、前週チャレンジャーで決勝を戦って(優勝)いるので、移動などを考慮して1回戦が今日になっている影響の5連戦確定スケジュールでしょう。

    ナダルだって5連戦確定なのに、優勝した次の日に錦織とミニテニスなどのプロモーション活動に参加してるし、決勝まで勝ち進む選手は休まる暇が本当にないから大変だと思いますよ。

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  • @lanu さん

    分析、素晴らしいですね!

    tennistv.comのインタビュー映像を見る限り、やる気満々に見えます。
    MS,全仏もありますが、ナダルも出るし、3連覇がかかってるし、休養&トレーニングもできたので優勝を狙ってると思います(^^)

    ちょっと負けると不調の時期が続いていた、みたいな報道が出る時がありますが、トップ10から落ちたわけではありませんし、ランキングもBIG4+ワウリンカの次に位置しているので全然不調ではありませんよね・・・。

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  • ご存知の方は教えてください^^;
    ペール選手はバルセロナ第6シードですがWCなのはなぜですか?ランク的には当然DAでシードですが、エントリーしていなかった(間に合わなかった)ためWCが発行されたということでしょうか?

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  • @山田くん さん
    教えて下さってありがとうこざいます。ATPサイトのH2Hの表示が間違っているんですね。

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  • lanu さんの分析、非常に興味深かったです。
     
    以下のコメントはちょっと図々しいかもしれないんですけど、
    皆様お許しを。

    以前から 錦織選手が少し調子を崩す度に、
    「メンタルに問題がある」という意見を見かけます。
    でも私にはどうしてもそうは思えなくて、(全くないとは言えないかもしれませんが、ほとんどはメンタル的な問題ではないと思う。
    モンテカルロでのジョコビッチの敗戦の原因がメンタルではないと
    思うのと同様に。)
    「彼が調子を崩すときは決まってフィジカル面に何かしらある」、
    という印象を捨てきれませんでした。
    このように感じていた漠然とした印象をきちんと分析してくださっているように思いました。
    ああそういうことだったのか! って思いました。

    なので、いろいろ腑に落ちました。

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  • すぅーさん、
    おそらく、そういう事だと思います。
    ジョコにも、モンテカルロで緒戦負けをしてしまったので、大会側が出てくれるなら、WCを出すけど、どうですか?と打診した、だけどジョコが断った、みたいな話もありましたよね(本当かどうかはよく分かりませんが)。
    2014年の終盤には、ポイントが稼げていなかったマレーがWCで当初はエントリーしていなかった試合にたくさん出て、最終戦進出に向けてポイントを稼いだ、ってこともありました。
    なので、WCは大会側から打診する場合と、選手側から問い合わせる場合と、両方あるんだと思いますが、いずれにせよ、大会側は地元選手だけでなく、当初はエントリーしてなかった有力選手や人気選手が出場を希望した場合なんかにも使っているということなんでしょうね。

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  • @naka さん、
    大会側からの打診、選手からの要望(14年のマレー)、なるほどですね^^スッキリしました、ありがとうございます♪

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  • テニバカさん、ありがとうございます。
    「メンタルではなくフィジカル」というお話ですね。
     
    錦織選手は試合などを見る限り
    感情的な性格ではないと思われます(いい意味で)から、
    不調時は
    よりいっそうフィジカルに原因があるように思います。
    故障ではなくても、身体が疲労等で思い通りに動かないケース
    なども。(昨年のナダル選手に勝利した次のマレー戦とか)

    異論が有る方もいらっしゃるかと思います。
    けしてメンタル面を軽視しているわけではないです。
    これはあくまで私の勝手な見解です。

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  • テニバカさん、動画を拝見しました。有難うございます。
    納得しました。

    青木選手(野球)の発言は、厳しい練習を重ねている選手の本心の気持ちだと思いました。
    錦織選手も、ハードな練習をしている来ているわけなので、身体面が先に来て、
    そこから、何かバランスがチグハグになっていくのだろうと思われます。

    これも、あくまでも私の見解ですが、子供たちへのアドバイスの一つにします。
    身体で反応(表現)するものは、いろいろなものに共通していると思います。

      引用  返信

  • 鈴木鼻血 様

    コメントありがとうございます。

    >バックアウトが増えたことで思い切ったダウンザラインも打ちにくくなったと見ています。(今は打ててますね)

    同意です。そのように見えました。
    あまり同じ意見をWeb上で見なかったのでうれしいです。
    今は打ててますよね!(うれしくてしょうがない)

    >なんだかんだ言って錦織は勝ちにこだわると思っています。

    確かにそうですね。。。チームとしての調整、戦略が
    もし仮にあったとしても、
    彼が「勝ちたい気持ち」は誰にも抑えられないですね。
    そのとおりだと思います。

    ぼうず 様

    >ナダルも出るし、3連覇がかかってるし、休養&トレーニングもできたので優勝を狙ってると思います(^^)

    十分ありえますね。

    >ちょっと負けると不調の時期が続いていた、みたいな報道が出る時がありますが

    ありますあります。

    全米のように”照準を絞った大会”で序盤敗退があると
    どうしても大げさに書かれてしまいますね。

    >全然不調ではありませんよね・・・。

    トータルでは超強くなってると思います。
    IWはやや好調ぐらいで自己ベスト、マイアミは平常運転で準優勝。

    特にIWが印象的です。どの選手にも苦手大会はありますが
    そういう大会で自己ベストというのはパワーアップの証左だと思います。

    風 様

    >lanu さんの分析、非常に興味深かったです。
    >なので、いろいろ腑に落ちました。

    感想ありがたいです。もろもろ同意です。
    本人がとても我慢強いので(TOP選手はみんなですが)
    誤解されがちですよね。(シンシナティの終わり方とか)
    私も彼のメンタルを信じて応援してます。

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  • テニバカさん

    大変興味深い動画を有難うございました🍀

      引用  返信

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    ABOUTこの記事をかいた人

     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。