チリッチがジョコビッチを破り、ベルディヒを破ったマレーが世界1位に王手(2016パリ準々決勝)

2016 Paris (Masters 1000)
Quarterfinals
Marin Cilic[9] def. Novak Djokovic[1], 6-4,7-6(2)
Andy Murray[2] def. Tomas Berdych[7], 7-6(9),7-5
Milos Raonic[4] def. Jo-Wilfried Tsonga[11], 6-2,7-6(4)
John Isner def. Jack Sock, 7-6,4-6,6-4

チリッチがジョコビッチを撃破。
ジョコビッチは今年前半の力は維持できてないと思いますが、これはチリッチを褒めるしかないのではないでしょうか?
バーゼル決勝でも強かったし、勢いに乗っていますね。

ジョコビッチの全仏からの成績です。

全仏 優勝
ウィンブルドン 3回戦敗退 (lost to Querrey)
トロント 優勝 (準優勝 錦織)
リオ五輪 1回戦敗退 (lost to Del Potro)
全米 準優勝 (lost to Wawrinka)
上海 ベスト4 (lost to Bautista-Agut)
パリ ベスト8 (lost to Cilic)

確かに勝ちまくっていたジョコビッチからしたら「不調」と言える成績ではありますが、印象ほどは負けていないなという感じです(個人的感想)。
全仏優勝の達成感によりハングリーさが失われたというのが概ね世間の見方ですかね?
どちらかというと、勝ちまくっていた頃の方が、「すごすぎる」のであって、このくらいの一時的な不調はあり得ると思います。
そして今はマレーが勝ちまくっているわけですが、無敵ジョコビッチという高い目標に必死でくらいついていった結果、高みに立っているということではないでしょうか。
「気がついたらいつのまにかむちゃくちゃ強くなっていた」と。
テニスの場合、絶対的な強さ(ここでは、相対・絶対の絶対の意味です)は計測しづらいです。絶対的な強さだけで言えば錦織だって相当なものです。
調子によっても変わります。
だから、中長期的な平均的な強さを測る尺度として、ランキングはよくできているなあと思います。
ジョコビッチは、また調子を上げてくると思っています。
錦織も、爆発力がないと言われているようですが・・・。本来は爆発力はあるタイプです。
じゃないと18歳でツアー優勝とか、全米ベスト16とかできませんし、
2014全米準優勝だって「爆発」ですよね。

GSやMSを優勝するまでの爆発は見せたことがないだけです。
昔なら「爆発」と呼ばれていた、ツアー優勝や、グランドスラム上位進出が、「日常」に変わったわけです。
これはすごいことです。
私が2008年当時に想像し得た最大の成長を超えています。
忘れた頃にやってくるから「爆発」なのであって、沈静化している時期に「爆発しない」という印象になるのは当然のことです。
今までだって、停滞したころに一気にトップ10に入ったり、楽天で優勝したり、全米で準優勝したり・・・としてきたので、
これから上に行くのはこれまでより難しいのは難しいですが、きっと、爆発する時期がくると思います。
そのときに、現在の「安定性」は大いに武器になります。
安定して勝っているからランキングを維持でき、いいシードをもらえ、1回戦も免除になります。
今に見ていてください、錦織は爆発します。
(そして、私のテンションも爆発します)

個々の試合に対する課題の認識や、成績に対する叱咤激励をすると同時に実績も大いにリスペクトしつつ応援を続けたいと思います。

マレー。
ベルディヒに競り勝ち、悲願の世界ランキング1位に王手。
現在、ジョコビッチは12,900点、マレーは10,985点とまだ大きく差がありますが、今週で去年のパリとWTFのポイントの2つが失効します。

失効点はジョコビッチが1,300+1,000=2,300点
マレーが600+200=800点です。

一方、獲得はジョコビッチが180点(確定)、マレーが現時点で360点確定、次のSFを勝てば600点確定になりますので、

マレー 現在10,985点−失効800点+獲得600点=10,785点
ジョコビッチ 現在12,900点−失効2,300点+獲得180点=10,780点

と、なんと僅か5点差で逆転するのです!

しかし次のマレーの対戦相手ラオニッチは強敵。インドアはビッグサーバーに有利です。
(風がないこと、音響が響くので気分良く打てることが理由)
さらに、サーフェスも実は遅くはないとのこと(2015から変わったらしい。前の記事にコメントされた「しろ」さん情報)

対戦成績はマレーが8勝3敗と大きくリードしていはいますが、一筋縄ではいかないでしょう。
いずれにせよ歴史的な1戦になりそうです。

また、ツォンガがラオニッチに負けたことにより、WTFの8人目の先週がティームに決定しました。
(ナダル欠場のため、9位のティームが繰り上がり)

これで確定メンバーは

ジョコビッチ、マレー、バブリンカ、ラオニッチ、錦織、モンフィス、チリッチ、ティーム

となりました。

あと1週間、休めます。
錦織は、ゴールが見えたときは強いです。

「ここさえ取れれば勝てる」というポイントは全身全霊で取りに来ますし、
あと1大会頑張れば良いとなれば、頑張ると思います。
シーズン終盤に帳尻を合わせてきた歴史があります。

私はロンドンは大いに期待できると思います。
(痛いところがどこにもなければですが・・・)

208 件のコメント

  • @ぼうず さま

    @NORICHAN さま

    ほとんど他力本願で最後の枠を獲得したティームですけど、ぼうずさまのおっしゃる通り、最後に自らの実力をみせるべく、怖いものなしでやってきそうですね。
    RRで、お疲れモードの諸先輩方を次々と打ち破ってまさかの3連勝ということもなきにしもあらず。

    で、錦織君と準決勝で当たってもらい、錦織君が3年連続出場の貫禄であっさり退けてしまうのですよ。

    裏では、マレーとジョコビッチが死闘を繰り広げて、最終的にマレーが勝つ。
    でもって、決勝で、錦織君が勝つ!!

    というシナリオを思い描いております。
    錦織君の、500より上のタイトルがツアーファイナルズになる。
    かっこいいなあ。

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  • 錦織3勝0敗
    ワウリンカ2勝1敗
    マレー1勝2敗
    チリッチ0勝3敗
    準決勝は錦織対モンフィス、ジョコ対ワウリンカ
    決勝は錦織対ジョコ

    あらかじめ言っておくとかなり贔屓目入ってます。ただ私はこう見立てます。
    絶好調のマレーですが、これまでの連戦による疲れ、地元のプレッシャー、1位になってから初の大会でのプレッシャー、近年の成績からO2アリーナコートはあまり合ってない気がすることからRR敗退、チリッチもこの遅いコートと、ファイナル独特の雰囲気に慣れてないと思いマイナス。なので錦織ワウリンカが順当かなと。準決勝まで行けたら決勝進出は固い、ただ優勝出来るかは想像出来ないので触れません。

    昨年フェデラーとのあんな試合見せてくれたんだから、今年はRR全敗なんてあり得ないですよ!あぁ1週間長い!

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  • ここのところず~っとへこんでおりました…大げさに言えば、神も仏も無いんだな..と。もう、絶対神頼みはしないと決心!圭くん信じて応援するのみ!なのに、またまたの鬼ドローになんてこったと思いつつ、ため息💦くじ運悪さは今年も最後まで..でした。圭くんがそう思ってるかは判りませんが、もう、慣れっこでしょうね。応援する身としては勝って欲しいけど、せっかくのご褒美ステージ、楽しんで欲しいです。勝っても負けても圭くんのホントの笑顔が見たいです❗最近の圭くんの笑顔は何となく何となく.屈託があるように思えて見ていてつらいんです。だからロンドンは楽しんで欲しい、それだけを願って応援します👊😄📢

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  • @よよよ さん、
    ふむふむ、なるほどですね~^^

    フォーラムで妄想・予想トピを立ち上げました。妄想族の皆様は良ければお気軽にお立ち寄りくださいね♪

    フォーラム → 鼻血ブログラボ → 「フラグ上等#妄想・予想トピ」

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  • すぅー様
    おぉ、そんなところ全然ノータッチでした!笑
    失礼しましたー。

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  • @よよよ さん、

    いえいえ、ご紹介(宣伝ww)したまでです^^ここではダメって意味ではありませんので、誤解しないでくださいね。

    >そんなところ全然ノータッチ
    (ToT)(ToT)(ToT)(ToT)www

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  • NORICHAN様
    前のページで、ジョコビッチ選手の興味深いルポ記事のご紹介、ありがとうございました。
    ジョコファンでもある私は、今の彼の不調の要因は、全仏後のバーンアウトもさることながら、リオ五輪での初戦敗退が大きいと思ってます。記者の方のレポからも、他の選手に比べて背負ってる祖国の重みが全然違うんだな~感じました。
    錦織選手の死のグループに比べたら、レンドルグループは本来ならジョコの一人舞台のようにも思えますが、もし彼がRRを勝ち上がれないようであれば、状態はかなり深刻ですね。(他の方も言われてましたが・・)
    錦織選手の全力応援はもちろんのこと、決勝ラウンドには二人とも勝ち上がってもらって、是非とも錦織vsジョコの試合が観たいです!!

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  • @すぅー さん

    ありがとうございます!
    私は朝時間が無くて、ATPのHPから情報をピックアップしてUPしただけだったのですが、すぅーさんが調べてくださったデータをホントは調べたかったんです!

    錦織選手・・・より厳しいグループになったけど、何とか決勝トーナメントに残って欲しいです!

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     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。