錦織圭の2008年上半期を振り返る(1)の続きです。
3月
衝撃的な優勝から半月が経過し、周囲もやや落ち着いてきたところでしたが、錦織圭の挑戦は休むことなく続いていました。
3月の緒戦はインディアンウェルスで行われたパシフィック・ライフオープン。
グランドスラムに次ぐ格付けのマスターズ・シリーズにカテゴライズされる大きな大会です。
錦織圭は予選からの出場。競ったフルセットの試合を2つ勝って、念願のマスターズ・シリーズ初の本戦インを果たしました!!
初のマスターズシリーズ本戦の相手は将来を嘱望されるクロアチアのチリッチ。同年代対決でしたが、強風の中うまくプレーすることができず、ストレート負け。
しかしその後(その前も)のチリッチの活躍を見れば、この敗戦はそれほどショッキングではありませんでした。
その次の大会はまたもやマスターズシリーズのソニー・エリクソンオープン。
昨年のルキシロンカップ(ソニー・エリクソンオープンと同時開催のジュニアの大会)で優勝したことで予選のワイルドカードはもらえることが決まっていたのですが、デルレイビーチでの活躍が評価されて本戦のワイルドカードをもらっての出場となりました。
対戦相手はスペインのモンタネス。
60位前後とランキングは錦織よりずっと高い選手でしたが、典型的なクレーコーターでハードコートの実績に乏しいため、「勝てるのでは?」という声が大きかったと記憶しています。
しかし、残念ながらストレートで敗れてしまいました。
ややショックでしたが、逆に言えば60位くらいの選手には試合前から「勝てるのでは?」という期待を抱かせるほどに成長した錦織圭。少し前はチャレンジャーレベルで戦って(しかも負けて)いましたから、急激な成長と言ってよいでしょう。
フェデラーやナダルでもない限り、このくらいのランキング同士の戦いは勝ったり負けたり。仕方ありません。
ソニー・エリクソンオープンは2週間の大会。1週目に敗れた選手は、2週目の裏大会であるサンライズチャレンジャーにこぞって出場します。
何もしないよりは少しでも勝ってポイントを稼いでおきたいですからね。
そのため、サンライズチャレンジャーには毎年、チャレンジャーとは思えない豪華メンバーが集まります。
当時の錦織のランキングはドローに入るには低すぎましたが、主催者がまたもやワイルドカードをくれて、めでたく出場の運びとなりました。
これもデルレイビーチ効果。好循環ですね。
1回戦ではアテネオリンピック金メダルのマスーにきっちり勝利。ランキングを落としていたとは言え、100位前後の選手に対してはかなり勝てるようになってきた感じになってきました。
2回戦は51位のグロージャンにフルセットで惜敗。
グロージャンといえばウィンブルドンベスト4に入り、トップ10の常連だったトッププレイヤー。少し前までは対戦することもかなわなかった選手との対戦が続き、そして時には勝ってしまう錦織圭の逞しさにますます惚れ込んでしまいました。
デルレイ後、「勝てないなあ…」とか思ってた。
記事を読むと全く焦る必要はなかったんだと、今はよく分かる。
この間のWBだって結果は1回戦敗退(棄権)だけど、ジケルにしてみれば、「はー、棄権してくれて助かったよ。」っていうのもかなりあったと思うし。
これは、試合を見ての実感だからちょっと話はちがうかな。
単純に試合の勝敗で一喜一憂もあるけど、背景が分かると面白いですね。
Nosa引用 返信
Nosaさん、そうなんですよ。
その件についてはこのシリーズの最後にぶちまけるつもり。
すでに半分くらい執筆してます。
マスコミさんたのんますよ、って内容。
netdash引用 返信
私がこちらのブログに訪れ始めたのもデルレイビーチの後からですが、
その前後の情報を知るにつけ、
大物食い(表現はちょっとよくないですが)
の錦織選手の特長が良く現れているような気がします。
本当は負けた試合でも、フルに見ると展開の中での
きらりと光るものがあったりで、
錦織選手の全試合、放送してもらいたいのですが、
CSで錦織チャンネル、出来ないだろうかーって
それくらい思ってしまう、
テニスの試合、フルで見ないと全然意味ない!
と、
ダイジェストで何がわかる?!
と、
思ってしまう私です。
マックウィン引用 返信